そんな疑問にお答えします。
ひと目でゲレンデヴァーゲンとわかる、四角四面のフォルムが特徴のオフロード4WD、かっこいいですよね。
芸能人、プロ野球選手、サッカー選手がよく乗っているといわれるゲレンデヴァーゲン。
東京で見かける度、どんな人が乗っているのか気になって見ていました。
さて、そんな成功の証として人気が高まっているゲレンデヴァーゲンですが、実際の乗り心地はどうなのでしょうか。
この記事では、
- 人気のゲレンデヴァーゲンとはどんな車なのか
- 実際にゲレンデヴァーゲンに試乗した率直な感想
を詳しくお伝えしていきます。
ゲレンデヴァーゲンでしか感じられない魅力に気づくことができますよ。
目次
本格的な4WDクロスカントリー車【ベンツゲレンデヴァーゲン】とは
オフロード車が好きな方にはたまらないメルセデス ベンツのゲレンデヴァーゲン。
一切の妥協を許さない優れたオフロード走破性能を魅力とする4WDクロスカントリー車です。
ゲレンデヴァーゲンの由来
ゲレンデヴァーゲン(Geländewagen)とは、ドイツ語で「オフロード車」という意味があります。
ゲレンデヴァーゲンの歴史は古く、発売当初から現在まで世界中で安定した人気を誇っています。
では、ゲレンデヴァーゲンの歴史を少し振り返ってみましょう。
歴史
ドイツの車メーカーメルセデス・ベンツは1800年代後半からの古い歴史を持つ現代でも高い人気を誇るメーカーです。
1926年6月28日、世界最古の自動車メーカー、ダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト(DMG)とベンツ&シーの2社の合併により、企業として本格的な活動をスタートしました。
DMGのブランド名だった“メルセデス”と“ベンツ”&シーを組み合わせた“メルセデス・ベンツ”の名称は1925年2月に商標登録されています。
当初は富裕層向けのメーカーとして知られていましたが、現代では大衆向けのラインアップも豊富に展開しています。
そして、今回注目している「Gクラス」は1973年に登場しました。
Gクラスは元々、軍用車由来?
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地球上のあらゆる環境に対応できる「究極のクロスカントリー車」を目指し、民間向けモデルとして開発されたGクラス。
「軍用車由来の…」と紹介されることが多いのはなぜなのでしょうか。
発売当初、強い関心を示したのは各国の軍事関係者
高い悪路走破性を備えた頑丈なラダーフレーム。
修復のしやすさを考えたシンプルな構造と外装デザインを基本として、誕生した究極のクロスカントリー車に強い関心を示したのは各国の軍事関係者でした。
当時ダイムラー・ベンツ社の大株主であったイランの軍は2万台を発注したといわれています。
結局、イラン革命によっり、この大量発注はなくなることになりましたが、西ドイツ警察やアルゼンチン軍、ノルウェー軍からも発注を受けました。
こうした背景があり、「Gクラスは軍用車由来」というエピソードが広まったといわれています。
各国の軍隊に軍事目的に使用される車として採用されるということは、それだけ優れた性能が備わっていることがわかりますね。
NATOに正式採用されたクロスカントリー車
1979年、世界中の過酷な環境で愛用されることとなったクロスカントリー車は、NATOに正式採用されることになります。
この時に、ドイツ語でオフロード車を意味する「ゲレンデヴァーゲン(Geländewagen)」という正式名称がNATOから与えられ、民生転用する際に、ゲレンデヴァーゲンの頭文字である「G」をとって「Gクラス」と名付けられました。
わたし自身「Gクラス」はよく耳にしていました。「G」が憧れのゲレンデヴァーゲンの頭文字とは知りませんでした。
ゲレンデヴァーゲンはなぜ人気なのか
東京にいると、よく見かけるGクラス。
そして、ステータスシンボルとして多くの実業家や芸能人から愛されているGクラス。
日本でこれだけ人気が高い理由を挙げてみました。
人気の理由①
「日本人好み」の造形や歴史
「カッチリとした四角四面のフォルム」は、欧州の車特有のインパクトのあるデザインよりも「シンプルな美しさ」を尊ぶ日本人の感性や美意識に強く訴えているといえます。
そして「軍用車が起源である」という部分も、
ミリタリー系の趣味や文化が好きな人が多い日本人男性にとっては心揺さぶられる車になりますね。
そういった背景もあり乗り心地やハンドリング性能の部分からすれば他社のプレミアムSUVと比べれば少し劣るにしても、Gクラスにしかないオフロード車独特の走り心地に虜になる人が多いのです。
人気の理由②
成功の証として
メルセデス・ベンツGクラスというクルマが経済的に成功していることがわかりやすいシンボル。
となったことで「Gクラス」が欲しいというよりも、成功の“シンボル”を手に入れたいという方が多いのが現実。
「1年先まで予約がとれない超人気レストラン」のような予約困難と同じ状況がGクラスでも起きている状況です。
そんな予約困難なゲレンデヴァーゲンだからこそ、どうしても手に入れたい。
自分のステイタスを表すシンボルとして手に入れたい。という方がものすごくたくさんいるのです。
人気の理由③
普段から使えるSUVだから人気
先述した「成功の証」とも言えるゲレンデヴァーゲンですが、同じく高級スポーツカーであるフェラーリやランボルギーニ、マクラーレンなどもステイタスを表す車として知られています。
それらに共通しているのは、基本的に2人乗りであること。
そしてちょっとした買い物などに使える車としてよりも、走りを楽しむロードカーとして楽しまれています。
その点、Gクラスは定員5名でラゲッジスペースも広くてフラットで使いやすいところが人気の理由です。
富の象徴であると同時に通勤や普段の買い物、家族での旅行などにも使える、という側面を持ち合わせているところが、わたしも魅力を感じています。
では、実際のゲレンデヴァーゲンの機能性、乗り心地はどんなものなのでしょうか。
伝統と先進が融合したゲレンデヴァーゲン
引用出典: Mercedes-Benz homepage
ゲレンデヴァーゲンはデザイン性・機能性両面において妥協せず、長い伝統をリスペクトしながら、最先端テクノロジーを取り入れていることにこだわっています。
デザイン
「美しさと機能性を兼ね備えたデザイン」
ゲレンデヴァーゲンの外観のデザインは、オフローダー車とすぐ分かる象徴的なスクエアフォルム。
フロントマスクは、3ルーバーグリル・ボンネット・バンパー・ウインカー。
丸形でマルチビームLEDが組み込まれたヘッドライトなど、どの部分をとっても存在感のある個性的な雰囲気が特徴です。
初めてゲレンデヴァーゲンを見たときに、外付けされたスペアタイヤカバー・大きなホイールアーチが印象的で、安定感のあるたくましさを感じました。
機能性
「ゆとりのある広さと快適な機能」
悪路走破性能が高いオフロード車は、乗り心地が二の次というイメージをもたれがち。
でも、Gクラスのワイドでスクエアな室内環境は、どのシートに座ってもくつろげるゆとりある広さがなんとも快適です。
先進コックピットディスプレイは、最先端テクノロジーが搭載され、運転の楽しさを体感できます。
また、レザーやシルバー加飾などが随所に採用されたデザインには洗練された上質さに加え、心地良さが体感できます。
実際の乗り心地は?
知り合いがもつGクラスに乗せてもらったことがありますが、重厚な外観に反し、繊細に施されたインテリアと安全性能の高さに、さすが、メルセデス・ベンツという印象をうけました。では詳しく観ていきましょう。
まず、運転座席に乗った印象は、着座位置が高くフロントガラスが立っていて、ダッシュボードの奥行きがない。
なんとなく、トラックを運転しているようなドライビングポジションでした。
オフロード車を運転したことがないわたしにとっては、そんな独特な特徴も「Gクラスに乗ってるぞ感」があり、たまらなく興奮しました。
走行性能は?
元を辿れば軍用車として開発されてきたオフローダー。
最初は、かなり高いアイポイントに若干怖さを感じましたが、慣れてくるとセダンや他のSUVよりもさらに高い位置から周囲を見下ろす感覚は、運転していてとても気持ちがよくなりました。
路面の段差やわだち、うねりを超えた時に感じるズシリとした衝撃は、確かに優しくはありませんでしたが、想像していたよりだいぶましでした。
わたしのイメージでは、体がポンと浮くほどの衝撃でも来るのでは。と思っていましたが、全然そんな事なく、十分実用に耐えられる乗り心地でした。
ふらつき感やバタバタ感も無く、ゲレンデヴァーゲンの頑丈さが伝わってきて、これが人を虜にする乗り心地なんだろうな。と感じました。
ステアリングの反応は?
ゲレンデヴァーゲンのステアリングフィール、率直な感想は、悪路でのキックバックを抑える事もあるからか鈍感です。
普通の車と比べるとステアリングの反応が遅く、いつもより多めにステアリングを回さないと曲がってくれません。
また、切ったステアリングは普通の車のように、自然に戻ろうとする力が働かないので、切ったら切ったままの方向に車が進んでしまうので注意が必要。
余談ですが、わたしの友人が初めてゲレンデヴァーゲンを運転したとき、左折しながら反対車線で信号待ちしていた車に突っ込んでしまいそうになったことがあるようです。
右左折したら、しっかりと自分でステアリングを戻すよう意識しておきましょう。
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高速では?
高速道路での運転の印象は、最初は怖かったです。
直進状態のステアリングの遊びが多く、普通の車に乗っている感覚でステアリングをソーイング※すると、まるで手応えがありませんでした。
ソーイングとは
ステアリングを小刻みに切る動作のこと。ウェットや未舗装といった摩擦力の低い路面で、タイヤの限界を探るために有効とされています。
ただでさえ車高が高い車なのに、ハンドルのニュートラル付近では遊びも多く、ふらつく感じが慣れるまでかなり大変で神経をとがらせていました。
こんな感じだったので、高速道路ではビシッとドシッと直進安定性に優れている。とは正直かけ離れていていました。
そこそこの速度で巡行する事は出来ますが、それなりにストレスが多く、疲れた高速ドライブになりました。
また、雨の日に高速に乗ると、フロントのタイヤハウス内の水を巻く音がすごくてびっくりしました。
一般道を走るときは聞こえないシャーという音が前方から聞こえるのですが、普通の車の水をかく音ではありませんでした。
駐車はしやすい?
乗る前は車体の大きさに駐車は大変そうだな。と思っていましたが、実際に乗ってみると意外と苦になりませんでした。
スローなステアリングと高いアイポイント、ボディ形状を把握していれば、ボディサイズ自体は全高を除けばそれほど大きくないので、取り回しで苦労することは少なかったです。
張り出したフェンダーや見え過ぎるボンネットが錯覚させるのか、駐車スペースのラインに沿って真っすぐ止めるのが、少し難しかったです。
ゲレンデヴァーゲンの乗り心地は悪い?!それでも人気の理由は!? : まとめ
いかがでしたか?
乗り心地に関しては他の乗用車に比べると「悪い」になってしまうかもしれませんが、オフロード車としての独特で特別な乗り心地を感じることができます。
力強い走りと見晴らしの良さは快適で、遠くまでドライブしてみたくなります。
ほかとは違うゲレンデヴァーゲンらしさをぜひ1度体感してみてくださいね。