ロレックスっていったいどれくらい歴史があるの?
そんな疑問にお答えします。
わたしは以前、ロレックスのサブマリーナを父から譲り受けました。
父は、ちょうどわたしが産まれたとき、仕事を頑張って購入したそうです。
父の腕についているロレックスがかっこよくて、いつか自分もつけてみたいという夢がありました。
そしてわたしが成人した時、20年間父が大切に使ってきたロレックスを譲り受けました。
当時、自分が20年間育ってきた年月と同じだけの時間を過ごしてきた時計の、変わらない品の良さと機能に驚きました。
憧れだったロレックスを腕に通すと、その魅力に引き込まれ、ロレックスの歴史を探ってみたくなりました。
1世紀以上の歴史を持つロレックスが、今も変わらぬ価値と、性能をもつ裏にはたくさんの功績が隠されています。
では、一緒に見ていきましょう。
目次
ハンス・ウイルスドルフとは
【引用出典: wikipedia】
ロレックスの創立者であるハンス・ウイルスドルフ。
ハンス・ウイルスドルフといえば、先見の目をもち、数々の発明で世界を変革してきた人物です。
中でも、世界初の防水性腕時計の開発が時計業界に改革をもたらし、ロレックスの歴史として色濃く刻まれています。
また、利他主義者でもあったハンス・ウイルスドルフの恒久的な慈善活動は、時計製造の範ちゅうをはるかに超える功績を残しています。
誰よりも深く理想を追求したハンス・ウイルスドルフ
山の頂上や、海の最深部のような、過酷な状態の中に腕時計をおき、誰もが信頼できるものを作ることに全てをかけてきました。
また、完璧を追い求めるハンス・ウイルスドルフは、生涯を自分の会社に捧げ、新たな可能性を開拓し続けてきました。
未来の幸せを望み続けた、ハンス・ウイルスドルフの【ロレックス】は今も愛され続けている
「よりよい世界を作る」という強い思いを持ったハンス・ウイルスドルフ。
彼の信念は、時計製造ビジネスの枠を越え、新たな可能性を開拓しては他者と共有することを望みました。
その思いと行動が、ロレックスが時代を経ても確固たる地位を確立し、今もなお支持されている理由です。
そして、ハンス・ウイルスドルフは、収益を使い未来世代に対する投資をするよう言葉を残していました。
時計業界に革命をもたらした【ロレックス】
19世紀までは、時計といえば持ち歩く懐中時計が主流で、ロレックスのような腕時計が登場したのは19世紀後半くらいのことでした。
その腕時計を進化、発展させたのがロレックスだったんですね。
1905年:ロンドンで創業
ハンス・ウイルスドルフは、身につけてエレガントで、かつ性能の良い腕時計を目指し、会社を創立しました。
1908年:ロレックスブランド誕生
会社創立から3年後の1908年、「ロレックス ROLEX」というブランド名が誕生しました。
そして、スイスのラ・ショードフォンで商標登録され、時計製造を開始しました。
これがロレックスの始まりです。
「ロレックス ROLEX」という名前は、
- 印象に残りやすいように
- どこの国の言葉でも発音しやすいように
- そのロゴが文字盤に刻印された時に、綺麗に見えるように
という思いから作られました。
hoROLogoEXtraordinaire(フランス語で、最高級の時計メーカーの意)から、覚えやすく文字盤に納まりが良く、ROLLING(機械的な動作)とEX(無限)を組み合わせた造語とも言われています。
ハンス・ウイルスドルフの知恵を受け継ぎ、進化し続けているロレックス
1960年、生涯をかけてロレックスを大きくしたハンス・ウイルスドルフは80歳でこの世を去りました。
エレガントかつ、性能の良い腕時計を今日まで追求し続け、1世紀あまり。
ロレックスは時計業界に数々の偉業をとどろかせています。
1世紀に渡る長い歴史の中で、ロレックスの偉業として多く語られる歴史を紐解いていきます。
ロレックスのターニングポイント
ロレックスの歴史で絶対に知っておくべき代表的な偉業の4つを紹介します。
①1910年:腕時計として初めて【クロノメーター】の公式証明書を獲得
1910年、ロレックスは、認定機関の「スイス、クロノメーター歩度公認検定局」から腕時計として初めてクロノメーターの公式証明書を獲得しました。
クロノメーターとは
クロノメーターとは、スイスの公的機関(スイスクロノメーター検定協会 (COSC : ControleOfficiel Suisse des Chronometres) が認定したもの。
厳しいテストに合格した、高精度で高品質を保証する時計にのみに与える認証のことをいいます。
ハンスウイルスドルフの信念
ハンス・ウイルスドルフは何よりも信頼性と高精度を優先してきました。
1916年にロレックスが公式検査によって腕時計の精度を実証していましたが、この時代の保守的な人々からは、腕時計が完全には受け入れられていませんでした。
ハンス・ウイルスドルフはこの事実を極めて重視していました。
腕時計は、男性の持つ時計としては柔弱とみなされていたばかりか、他のタイプの時計よりも精度が劣るとされていました。
でも、ハンス・ウイルスドルフは、腕時計も懐中時計と同じくらい高精度を出すことが可能で、高精度であるべきだと信じて疑いませんでした。
その強い信念がもとになり、 ロレックスはクロノメーターの認定を、腕時計として初めて獲得しました。
1914年
その4年後(1914年)には、イギリスのキュー天文台から、当時航海用のクロノメーターにしか与えられていなかった「A級歩度証明書」が与えられました。
このことにより、【ロレックス】=高精度という信頼を世間から得るようになりました。
②1926年:完全密封の【オイスターケース】発明
1919年、ロレックスはスイスのジュネーブに移転します。
そして1926年に、腕時計で世界初となる防水性と防塵性を兼ね備えた「オイスターケース」の特許をスイス連邦著作権局にて獲得しました。
ロレックスの名を確固たるものとした防水腕時計を発表
金属塊をくりぬいた堅牢なケースとねじ込み式リューズによって画期的な防水性を開発した、オイスターケース。
精密な機構を湿気やホコリから保護するために開発されました。
オイスター
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「オイスター」は、水もホコリも完全にシャットアウトする完全密封のケースを実現し、防水性と防塵性を兼ね備えた「世界初の防水腕時計」でした。
当時、ショーウィンドウに置かれた水槽の中で、時を刻むオイスターの周りを金魚が驚いた様子で泳いでいました。
その戦略は人々の目に止まり、画期的な発明として認められました。
メルセデス·グライツ
ロレックスの歴史に欠かすことのできないイギリス人、スイマーのメルセデス・グライツ。
1927年、彼女による「オイスター」を着けてのドーバー海峡横断が、ロレックス・オイスターの防水性を証明しました。
海峡横断で証明された防水性
当時、時計が防水性であると主張することは簡単でした。
しかし、その性能を証明することは容易ではありませんでした。
1927年、メルセデス・グライツが、ロレックス・オイスターを着用して、イギリス海峡を所要時間15時間15分で泳いで渡り切ました。
人々は彼女の完泳とともに、その腕につけられていたロレックス・オイスターが動き続けていたことに驚嘆しました。
この防水腕時計など、ロレックスは実用性にこだわることで、人々の絶大な信頼を獲得することになりました。
③1931年:世界初、自動巻メカニズム【パーペチュアル】の開発
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世界初の自動巻メカニズムを持つパーペチュアルローターが1931年に開発されました。
芸術作品とも呼ばれるこの仕組みは現在の自動巻腕時計の原点となっています。
パーペチュアルムーブメント
1931年、ローターが360度回転する巻き上げ効率の高い自動巻き機構「パーペチュアルローター」を開発。
1933年に特許を取得し、このパーペチュアルは、ロレックスの画期的な発明となりました。
パーペチュアル ムーブメントは防水ケース内部に収納されているので、普段人の目に触れることはありません。
ロレックスが認定したウォッチメーカーだけが専用の道具でケースを開き、このムーブメントを取扱うことができます。
時計の心臓部といえますね。
ロレックスが設計・製造する「機械式自動巻ムーブメント」は、すべてスイス公認クロノメーター検査協会(COSC)のクロノメーター認定を受けています。
高い機能性を保証している証拠ですね。
1945年:日付を表示する【デイトジャスト】の誕生
1945年、世界で初めて日付を文字盤の小窓で確認ができる「デイトジャスト」が誕生しました。
日付は24時間で自動的に切り替わるという画期的な自動巻き腕時計。
時計製造の象徴であり、ロレックスを代表するモデルのひとつです。
初期のモデルは、夜の12時近くになると日付ディスクがゆっくりと動きだし、最後にカシャッと日付が変わる仕組みでした。
超越したスタイル「デイトジャスト」
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デイトジャストの不朽の美しさは一目置かれる存在です。
オイスターケースの特徴的なフォルム、18ct ゴールドのフルーテッドベゼル、日付の上のサイクロップレンズが象徴です。
そしてこの時計のために、5列リンクのジュビリーブレスレットを採用していて、この時計の重要な要素となっています。
技術革新のためのたゆまぬ追求
ロレックスのたゆまぬ追求は、偉業とも言うべきものです。
性能・精度を高めるために、あえて過酷な環境下におき、技術革新のために実験を繰り返してきました。
「生きた実験室」とも呼ばれ、飛行機、スポーツ、モーターレース、探検などの分野で技術性能のテストや調整、展示などが行われました。
それぞれの分野で歴史的偉業を成し遂げた人物の側にはいつもロレックスがあり、無数の技術特性を確認することができます。
1933年
エベレストの上空を世界で初めて飛行したクルーたちが携行した【ロレックス・オイスター】。
搭乗したクルーたちは時計の性能に大いに満足しました 。
1935年
当時の世界最速ドライバーのひとり、マルコム・キャンベル卿がロレックスの時計を着けて時速300マイル(約485km)の史上最速をマーク。
1953年
ジョン・ハントが率いる登山隊員が【オイスター・パーペチュアル】を着け、エベレスト登頂に成功。
この功績が後に【エクスプローラー】発売のきっかけになりました。
1960年
ロレックス3作目となる【ディープシー・スペシャル】がマリアナ海溝の最深部、チャレンジャー海峡に到達。
潜水艇「トリエステ号」の外側に【ディープシー・スペシャル】を取り付けて潜水。
【ディープシー・スペシャル】は「完璧に動いていた」と画期的な実験になりました。
1976年「ロレックス賞」の創設
1976年、ロレックス、オイスター誕生の50周年を記念して、ロレックス賞が創設されました。
ロレックス賞とは
人類の知恵と福利を向上させ、革新的なプロジェクトを遂行する(良い世界を作ることに尽力している)人々を奨励し支援している賞です。
プログラムの創設以来、35,000以上の応募が寄せられ、これまでに155名が受賞者として選ばれています。
誇らしいですよね。
こんなに長い歴史が!?1世紀あまりの歴史が築いたロレックスの価値 :まとめ
自分のもつロレックスの中にも、1世紀以上の技術が詰まり、ハンス・ウイルスドルフの意思を継いでいることを知ると感謝の気持ちが湧いてきました。
1世紀の長く深い歴史をもつロレックスは、デザインから製造までを通して、あらゆるレベルで一貫した品質管理手順が実施されています。
そして、部品、 素材、機構は時代を越えて最高レベルを維持し、ブランド時計としての地位を確立しています。
今後も最高峰のブランドとして多くの人々を魅了し、進化を続けていくロレックスから目が離せませんね。