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エルメス【バーキン】の入手困難のワケは長い歴史にあった!?

エルメスの歴史やバーキンについて知りたい。

このような疑問にお答えします。

エルメスはブランドに詳しくない人でも知っている、高級ファッションブランド。

2021年の上半期売上は既に5,000億円と言われており、その半分は日本を含むアジアが占めています。

特に、エルメスのバッグ【バーキン】は、値段が高ければ高い程人気で、入荷のタイミングがあわないと購入することが出来ません。

その希少性に刺激され、あらゆる店舗を回ってバーキンを探す「エルパト」をする方が続出

そこまでしてでも、手に入れたくなる人気の理由は何なのでしょうか。

歴史をさかのぼって解説していきます。

 

エルメスは元々馬具工房だった

エルメスは、ティエリ・エルメスが1837年に創業。

パリのランパール通りに馬具工房を作ったのがエルメスの始まりです。 

当時の交通手段は馬車が主流で、唯一の輸送手段でもありました。

ティエリ・エルメスが作る馬具は、高品質で長持ち、長く使っても形が崩れないと人気を呼び、若くして評判高く、誰もが憧れる馬具工房へと成長していきます。

ナポレオン三世の時代には、ナポレオンが顧客リストに並び、皇帝御用達の称号を得ました。

この時代は、美しい馬車や、馬具を持っていることがステータスシンボル。

みんなエルメスの馬具を使用していました。

エルメスのロゴに四輪馬車と従者があるのは、その為です。

1945年から現在の商標に使われており、「エルメスは最高の品物を用意しますが、それを卸すのはお客様自身です」ということを意味しています。

しかし、19世紀末に大きな危機が訪れます。

自動車が発明され、「馬のように世話をしなくていい」「どこでも移動が出来る」とどんどん馬車の需要がなくなっていきます。

この頃3代目のエミール・エルメスは、まだ馬車を必要としている海外へ出向き、新たな販売先を求めました。

彼は、馬具を海外へ輸出をしながら、新たな挑戦をすることになります。

エルメスの原点でもある鞍入れ(人を乗せる為に馬におく革)用の「オータクロア」を製作

オータクロアはバーキンの原型にもなったカバンです。

もし、彼がこの時代に馬具を作ることに固執し、柔軟な発想がなければ、今のエルメスはなかったかもしれないと言われるほど重大な決断でした。

第一次世界大戦後、社会進出を果たした女性に新たに着目し、カバンや手袋、財布などの販売をスタートさせることになります。

 

○○○を見て驚き、バーキンが生まれる

有名な話ではありますが、バーキンは、フランスの女優ジェーン・バーキンとエルメスの5代目ジャン=ルイ・デュマが出会う事で生まれます。

ある日、ジャン=ルイは女優のジェーン・バーキンと飛行機でたまたま隣り合わせに。

母親になったばかりの彼女のバスケットの中には、溢れそうなほどのたくさんの荷物が入っていました。

それを見たジャン=ルイは彼女に「荷物がたくさん入る、実用的なカバンを作る」と約束します。

オータクロアを元に、彼女の名前を使った「バーキン」を製作。

1984年に一般向けに発売され、今でも衰える事のないエルメス代表ともいえる、大人気の商品が誕生しました。

 

バーキンが日本で大流行したきっかけ

日本では、1960年からようやく個人でも海外へ旅行に行くことが可能になりました。

そのタイミングで、銀座「サンモトヤマ」の創業者である茂登山長市郎が1964年にエルメスと日本で最初の代理契約を結びます。

エルメスが日本に定着するまで、5年程苦労することになりますが、1970年の大阪万博で脚光を浴びる事となりました。

フランスのブランドを紹介する企画館が大成功し、爆発的な人気に。

1979年には丸の内に直営店がオープン1990年台にはバーキンがOLに大流行します。

すぐに完売してしまうほどの人気が話題を呼び、徹夜で並んで購入する人が殺到。

当時から入荷するまで既に5年待ちと言われていましたが、現在でもほとんど手に入らない幻の商品となりました。

馬具工房の時から、人々のステータスシンボルであったエルメス。

日本でも男女問わず、キャリア志向の方に人気のブランドに急成長しました。

 

バーキンはなぜ今も人気なのか

バーキンは希少性が高く、ステータスシンボルで購入される方も多いですが、愛される4つのポイントがあります。

  • 抜群の収納力
  • 永続的に使える耐久性
  • アート作品のよう
  • 時代を超えて身に付けられる

抜群の収納力

 

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少し横長の四角形のデザインで2本のハンドルがついているのが特徴。

ベルトで止めたり、オープントートバッグのように使うのが主流です。

あえて仕切りで区切られていないので、収納力も抜群です。

バーキンはサイズが25-45cmとバリエーションが豊富で、普段使いしやすい30-35が特に人気。

シンプルなデザインだから流行に囚われず長く使うことができます。

永続的に使える耐久性

収納力があっても革の耐久性がないと長く使うことが出来ません。

バーキンは、フランスのデュプイ社アノネイ社の革を使用しています。

選んだ中から更に選び抜かれた革だけを使用しているので、どこから見てもキレイなのが特徴。

見えない内側まで傷1つないいい革を使用しています。

耐久性も抜群で、「クウジュ・セリエ」という2本の針に1本の針を通して縫う、馬具製造の技術を使った方法を採用。

その為耐久性が抜群で、たくさん荷物を入れても安心です。 

また、底が地面についてしまうのを防ぐ、補強用の革と底鋲(そこびょう)がつけられている為、擦れなどを防いでくれます。

イスにカバンを置いた時も革がぐにゃっと倒れてしまうこともなく、しっかり自立してくれるからしわになる心配がありません。

アート作品のよう

 

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バーキンはほとんどが手縫いで作業されており、1つ作り上げるのに20時間はかかると言われています。

手縫いなのに無骨さがなく、糸の間隔も均等で、革のつなぎ目もほとんど分からないようキレイに施されているから、まるで芸術作品のよう。

最高級の原料と職人の技術によって他では真似できないものを作り上げています。

同じ商品でも、自分だけのものと感じさせてくれるところがいいですね。

時代を超えて身に付けられる

 

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親から受け継がれ、また自分が親になった今でも使い続けられているというエピソードもあるほど、長く使えるバーキン。

流行り廃りなく、どんなファッションにもあうので、いつでも持ち歩くことが出来ます。

大切な子どもや家族に贈るのにもぴったりですね。

 

エルメス【バーキン】の入手困難のワケは長い歴史にあった!?:まとめ

今回はエルメスのバーキンの歴史について解説しました。 

エルメスは元々馬具工房だった

馬具だけに固執し続けていたら、今のエルメスはなかった

バーキンは女優と出会わなければ完成しなかった奇跡のカバン

いくつもの困難を乗り越え、たくさんの出会いによって成長し、寄り添ってきたエルメス。

歴代の色んな人の思いが詰まったものだから、より手に入れたくなるのかもしれません。 

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