そんな疑問にお答えします。
高級時計といえば、ロレックスやオメガが有名どころですよね。
世界には数多くのブランドが存在しますが、世の中には「世界三大時計」と呼ばれる、いわゆる雲上ブランドが存在するんです。
その世界三大時計とは、
- パテックフィリップ
- ヴァシュロンコンスタンタン
- オーデマピゲ
この3つのブランドのこと。
今回は「世界三大時計の魅力」について詳しく迫っていきます!
さらに、三大ブランドの代表コレクションもご紹介しますよ。
腕時計の最高峰と言われる世界三大時計の世界観にとっぷり浸ってみましょう。
目次
「世界三大時計」と呼ばれる3つの理由
パテックフィリップ・ヴァシュロンコンスタンタン・オーデマピゲの3ブランドを総称して「世界三大時計」と呼ばれます。
しかし、この3ブランドは他の高級ブランドといったい何が違うのでしょうか。
その理由は主に3つです。
理由その1.長い歴史と高い格式がある
1つ目の理由は「長い歴史と高い格式がある」こと。
例えば、三大時計の中で最も歴史が古いのが、1755年に創業したヴァシュロンコンスタンタン。
実に260年以上も途切れることなく、経営を続けているんです。
長い歴史には実績があり、信頼のおけるブランドであることの証明でもあります。
理由その2.優れた技術力と品質の高さ
2つ目の理由は「高い技術力がある」こと。
世界三大ブランドはそれぞれ、ムーブメントの商品の製造~時計の組み上げまでを自社一貫生産している「マニュファクチュール」体制のメーカーです。
選りすぐられた素材や部品を、熟練の職人が部品をひとつひとつ丁寧に組み上げて手間暇かけて生み出されています。
出典引用:パテックフィリップ
そんな三大時計ブランドの中には、一本の腕時計が完成するまでになんと数年かかるものまであるというので驚き。
「動けばいい」という日用品とは違い、もはや芸術の域ともいえる伝統工芸品です。
理由その3.希少性の高さ
3つ目の理由は「希少性が高い」こと。
3大ブランドは素材や部品一つひとつにこだわって作られることから、生産数が限られます。
ちなみに、年間の生産本数がおよそ2~4万本ほど。
それに対して、ロレックスは年間の生産本数60~70万本なので、他の高級ブランドと比べていかに少ないかが分かりますよね。
世界三大時計は「人気度」・「流通量」・「希少性」が極めて高いことから、リセールバリュー(※)があり、投資目的で購入する人も多いブランドなんです。
リセールバリューとは?
購入した物の再販売価格のこと。
リセールバリューが高いということは、買取価格や下取り価格が高いなど、資産価値が下がらないことを意味します。
世界三大時計ブランド①「パテックフィリップ」
出典引用:パテックフィリップ公式
世界三大ブランドの中でも、頭一つ抜けていると評されるのがパテックフィリップ。
世界中の愛好家も「いつかは欲しい」と憧れるブランドなんです。
また、価値が落ちないブランドとして資産価値も非常に高く、リセールバリューの面でも熱い支持を受けています。
パテックフィリップの愛用者には、ヴィクトリア女王やローマ教皇をはじめ、アインシュタイン、チャイコフスキー、ウォルトディズニー、ブッシュ大統領、徳川昭武、大正天皇、昭和天皇など数多くの偉人達が並びます。
パテックフィリップの特徴・魅力
その1.世界最高峰の美しさ
パテックフィリップを語るうえで欠かせないのが美しさ。
他のブランドとは一味違う独特の美しさを持っていますが、注目したいのが「ケース」です。
パテックフィリップのケースは鍛造(金属を熱し、つちで打って必要な形にする)という製法で作られています。
一般的なプレス加工に比べて、目の詰まったケースを作ることができる鍛造製法では、どの角度から見ても一切の歪みがない美しいケースが完成します。
また、パテックフィリップの時計はワイシャツの袖に収まるように小さく、かつ薄く作られています。
そうしたエレガントさも魅力の一つです。
その2.最高水準の品質規格「パテックフィリップ・シール」
パテックフィリップ・シールとは、同社独自の品質規格のこと。
厳格な基準のもとに
- 精度
- ムーブメントおよび外装(ケースや針、プッシャー、ブレスにバックルなど)の品質
- 仕上げ
- 検査
- アフターサービス
に至るまで時計にまつわる全ての水準を最高レベルまで仕上げたことを証明しています。
もともとは「ジュネーブ・シール」と呼ばれる品質規格を掲げていましたが、創業170年を迎えた2009年にパテックフィリップ・シールへと変更しました。
パテックフィリップ・シール認定機には、ムーブメントにPPシールの刻印が施されます。
出典引用:パテックフィリップ公式
その3.永久修理保証
パテックフィリップは、販売した“全てのモデル”に対して永久修理保証を掲げています。
例え150年以上前のモデルでも必ず修理すると公言しており、その技術力への自信が表れていますよね。
「父から子へ、世代から世代へ」というキャッチフレーズにあるとおり、まさに一生モノであり、代々受け継いでいきたい時計です。
代表コレクション
ノーチラス
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出典引用:Instagram
パテップフィリップの顔とも言える「ノーチラス」。
伝説の元祖ウォッチデザイナーである、ジェラルド・ジェンタによって手掛けられた時計です。
数多くあるパテックフィリップの中でも、最も人気があるコレクションの1つとなっています。
定価を遥かに超えるプレミア価格で取引されており、資産価値が非常に高いアイテムとしても有名な一本です。
アクアノート
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ノーチラスから派生したスポーツウォッチである「アクアノート」。
1997年に「スポーツ・エレガンス」をテーマに発表されました。
そのテーマのとおり、スポーツウォッチとしては厚みが薄く、エレガンスに仕上げられています。
独特の丸みを帯びたデザインに加え、防水性・紫外線耐性に優れたトロピカルバンドが特徴的な一本です。
カラトラバ
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1932年に発表された「カラトラバ」。
当時アール・デコ全盛期で直線的なデザインが主流な中、カラトラバの丸型デザインは革新的でした。
誕生から100年近く経った現在でもほぼデザインは変わらず、丸型ウォッチの規範とも言われています。
世界三大時計ブランド②「オーデマピゲ」
出典引用:オーデマピゲ公式
三大ブランドの中でもっとも挑戦的で革新的なブランドがオーデマピゲ。
世界初のミニッツリピーター腕時計を開発するなど、数多くの革新的な技術を生み出しています。
また、創業から130年以上に渡り家族経営を貫いてきた歴史から「経営者が愛用する時計」とも言われるブランドです。
オーデマピゲの特徴・魅力
その1.家族経営を貫く稀有な存在
歴史ある三大ブランドの中で、唯一、オーデマピゲだけが創業者一族の経営を貫く稀有な存在。
1875年に創業していますので、実に130年以上も一度も休むことなく創業者一族の手によって時計作りを続けているんです。
この
- 一度も買収されていない
- 創業者一族の経営が続いている
という点が、経営者にとって非常に縁起が良いものと好まれているんです。
その2.オリジナリティーを実現する高い技術力
オーデマピゲのブランドコンセプトは「伝統と革新の調和」。
そのコンセプトどおり、懐中時計の時代からの長い歴史の中で積み重ねてきた技術に、新たに独自のスタイルを造り出しています。
例えば、1996年に開発した「グラン・コンプリカシオン」では永久カレンダー、月日・曜日表示、ミニッツリピーター、月齢表示、スプリットセコンド、クロノグラフと複雑機構を1つに集約することに成功。
非常に高い技術力の証明となりました。
出典引用:オーデマピゲ公式
代表コレクション
ロイヤルオーク
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伝説の元祖ウォッチデザイナーである、ジェラルド・ジェンタが手がけたロイヤルオーク。
文字盤からブレスレットに至るまで、トータルデザインを手掛けたと言われています。
発売当時は“高級時計=ゴールド”という概念と、さらにドレスウォッチが主流という中で、ステンレス製のスポーツウォッチ「ロイヤルオーク」の発表は世間に衝撃を与えました。
デザイン、コンセプト、機能など、あらゆる点で斬新な時計だったんですね。
1972年に発表されたオリジナルとほぼ変わらぬデザインで、現在も作り続けられているロングセラーです。
ミレネリー
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ロイヤルオークに続き、オーデマピゲの代表的なモデルになりつつあるのがミレネリー。
なんとこのモデルは日本人時計師・浜口尚大氏が設計携わっていることで知られています。
楕円形のケースがミレネリーの最大の特徴。
ユニークな楕円形のケースは、イタリア・ローマのコロッセオに着想を得て開発されたと言われています。
世界三大時計ブランド③「ヴァシュロンコンスタンタン」
出典引用:ヴァシュロンコンスタンタン公式
ヴァシュロンコンスタンタンは、世界三大時計ブランドの中で最も古い歴史を持っています。
そんな歴史あるヴァシュロンコンスタンタンの時計は、クラシックで落ち着いたデザインが特徴的で言うなれば「通が知る」ブランドです。
ヴァシュロンコンスタンタンの特徴・魅力
その1.現存する最古の時計ブランド
1755年に創業したヴァシュロンコンスタンタンは、現存する最古の時計ブランドです。
ちなみに、1755年は日本でいうと江戸時代。
日本では腕時計のみならず、時計すら普及していない時代に、当時のスイスではムーブメントが搭載された懐中時計が次々と生み出されていました。
ヴァシュロンも最高峰の技術で、トゥールビヨンを始めとする複雑機構を備えた機械式時計を数多く製造していました。
世界大戦やクォーツショックといった変遷にあっても、創業以来、経営を絶やさず愛され続けています。
その2.歴史の重みを感じるクラシックなデザイン
そんなヴァシュロン・コンスタンタンの歴史の重みを感じる、クラシックなデザインも魅力の一つです。
普遍性あるデザインは、時代を問わずに長い間愛され続けています。
ヴァシュロンの時計で特に印象的なのは、シンボルマークの「マルタ十字」。
1880年からブランドの象徴として取り入れられました。
出典引用:ヴァシュロンコンスタンタン公式
リボンのような太いV字形を結合したマークであり、突き出た8つの角それぞれが騎士道における8つの美徳を表現しています。
その3.高い技術力&品質の証明「ジュネーブ・シール」を取得
ヴァシュロン・コンスタンタンの時計は、品質テストの最高峰であるジュネーブ・シール(※)を取得しています。
※ジュネーブ・シールとは
1886年にジュネーブ共和国及びジュネーブ州により導入された卓越生を認定されたものであり、ジュネーブの高級時計製造技術の象徴であり、原産地、高品質のクラフトマンシップ、信頼性の代名詞となっています。
(出典引用:ヴァシュロンコンスタンタン 公式)
ジュネーブ・シールを取得するためには厳しい12ヵ条の基準をクリアしなければならず、取得しているブランドは決して多くありません。
ヴァシュロンの時計が認定機にあたり、その技術力の高さやものづくりへのこだわりが感じられますよね。
代表コレクション
オーヴァーシーズ
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1997年に発売されたヴァシュロンコンスタンタン唯一のスポーツコレクションがオーヴァーシーズ。
スポーティでありながら「マルタ十字をアレンジしたベゼルおよびブレスレット」を持つ、ヴァシュロンらしいエレガンスな一本。
オーバーシーズは初代、2世代、3世代とアップデートされており、それぞれでデザインが異なります。
パトリモニー
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1950年に発表されたドレスウォッチ パトリモニー。
一切無駄がないシンプルなデザインで「最高のドレスウォッチ」と名高い代物です。
控えめながら上品なケースや針、インデックスは大人に最適な一本。
12時位置、3時位置、6時位置、9時位置のインデックスがそれぞれ楔形になっており、さりげなくマルタ十字のオマージュになっているのが粋です。
トラディショナル
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1950年代に作られたモデルを元に、2004年に発表されたトラディショナル。
センターで仕上げの切り替えが美しい「ドルフィン針」や、線路をイメージさせる「レイルウェイ分目盛り」が特徴的。
直線的なケースでスタイリッシュな印象のドレスウォッチです。
【オーデマピゲ】世界三大時計に迫る【ヴァシュロンコンスタンタン】:まとめ
- 世界三大時計ブランドは、パテックフィリップ・ヴァシュロンコンスタンタン・オーデマピゲ
- 三大時計と言われる理由は「長い歴史と格式がある」「優れた技術力と品質の高さ」「希少性が高い」ということ
雲上ブランドと言われる世界三大ブランドは、歴史や伝統、それに裏打ちされた技術力の高さなど、どれも最高峰といえます。
どの時計も、世界中の愛好家の憧れで「一度は手に入れたい」と思うものばかり。
世界三大時計は、これからも変わらず愛され続けていきますね。