そんな疑問にお答えします。
突然ですが、皆さんはマクラーレンの事が好きですか?
私は、好きです。
時間さえあれば、マクラーレンの動画を見ています。
流線型のフォルム。
体の芯まで響くエンジン音。
動画を見ていると、日々の嫌な事を忘れ、癒(いや)してくれます。
ある時、ふと思いました。
「マクラーレンを購入すれば、家に帰るたびに癒されるのではないか」と。
早速、マクラーレンの購入価格を調べてみることに。
「にっ、2,000万円⁉」
マクラーレンの購入価格を知った瞬間、私が思い描いていた計画は、シャボン玉のように消えて無くなりました。
この記事は、マクラーレン史上一番高額な車種及び、高額の理由をご紹介しています。
記事を読み進めていけば、マクラーレンを含めスーパーカーの価格が高い理由がわかります。
あまりにも高額な価格の為、気を引き締めて読み始めて下さい。
目次
マクラーレン史上一番価格が高い車種は、億超え‼
結論から述べますと、マクラーレン史上一番価格が高い車種は、マクラーレンP1GTRです。
レースで勝つためだけに作られたスーパーカーで、マクラーレンの技術が詰め込まれています。
一体どれくらいの価格で取引がされているのでしょう。
取引額は、私の想像を超えていました。
マクラーレンP1GTR
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ロードカーに係る規制に縛られることなく、全てのあらゆる限界に挑戦したマクラーレンP1GTR。
マクラーレンP1GTRは、その当時のマクラーレン史上最高価格で販売されました。
販売価格は、なんと3億5000万円です。
私には手が届きませんが、世界の富裕層なら「ポン」と出せる金額なのでしょうか。
マクラーレンP1GTRを購入するには条件があり、マクラーレンP1を購入した人しか購入できません。
販売台数は、45台の限定生産です。
マクラーレンP1GTR、サーキット専用モデルで製作されたので、公道を走ることが出来ません。
マクラーレンP1 GTRを購入した人はマクラーレンP1 GTR ドライバーズプログラムに参加する事ができます。
マクラーレンP1 GTR ドライバーズプログラムに参加すると、世界中のサーキットでマクラーレンP1 GTRを走らせることが出来るようになっています。
世界中のサーキットで、思う存分マクラーレンP1 GTRの性能を確認できるプログラムなのです。
SPEC
排気量:3799㏄
全長:4588㎜
全幅:1946㎜
全高:1138㎜
最高出力:1000PS/7500rpm
最大トルク:83.9kgf/5000rpm
車両重量:1345㎏
TM:7速
マクラーレンP1GTRの名前に関する豆知識
マクラーレンP1GTRのP1は、Position(ポジション)1 の頭文字を取っています。
GTRはGTとは英語Grand Touring(グランドツーリング)、イタリア語ならGran Turismo(グランツーリスモ)の頭文字を取ったものです。
RはRacing(レーシング)から頭文字を取っています。
スピードを追及するクルマだけにつけられる名前です。
公道も走れるマクラーレンP1GTR
マクラーレンP1GTRのオーナーの中には、レース場だけではなく、公道も走りたいと思っていた人がいたのでしょう。
その声に応えて、マクラーレンは公道でも走れるマクラーレンP1GTRを製作しました。
30台限定生産で、販売価格は驚愕(きょうがく)の8億6000万円。
サーキットモデルのマクラーレンP1GTRの約2.5倍の価格です。
公道で走れるマクラーレンP1GTRが、マクラーレン史上一番価格が高い車種になります。
公道で走れるようにしただけで、なぜこんなに価格がはね上がるのでしょうか。
値段が上がる理由をこっそり教えてもらいたいです。
マクラーレンP1GTRが発表された時の記者会見の動画です。
記者の多さから期待度が高いことがわかります。
出典:YouTube
「納得‼」価格が高くなる理由
マクラーレンP1GTRは、マクラーレン史上高額の車だと分かりました。
では、なんでこんなに高額になるのでしょうか?
そこには、スーパーカーならではの理由がありました。
莫大な開発費
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マクラーレンはF1やルマンに参戦していることは、ご存じですよね。
F1やルマンに勝つためには、最先端の技術や人材を惜しみなくクルマに投じます。
そのため、スーパーカーの開発には、私たちが思いもよらない金額がかかっているのです。
また、レースに参戦するにはエントリーフィー(参加費)や、車の移動費、レーシングドライバーやピットスタッフなど様々な人件費まで必要です。
F1の1チーム運営するのに、年間で約500億円かかると言われています。
マクラーレンP1GTRが全て売れたとしても、約300億円しかならず、F1チームを維持するために必要な500億円には届きません。
こう考えると、マクラーレンP1GTRの8億6000万円は安いのかもしれません。
レースで培った技術や経験は、公道でも走れるクルマ、つまりスーパーカーにも活用されています。
行動を走るだけだから、性能を落として発売すればいいのではないの?
と思う方もいるでしょう。
それは、NG行動です。
どんなクルマでもブランドに求められる性能をフルに発揮して、初めてユーザーは満足するからです。
手間暇かけてパーツの製作
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製作工程もブランドならではのこだわりがあります。
エンジンの中を内視鏡でのぞきながら、段差が0.001㎜以下になるまで磨く。
凹凸はほとんどありません。
スーパーカーの心臓にあたるエンジンのパーツも、1パーツ毎に手作りで製作されています。
理想を追求し、その理想を現実にするため、妥協をせず納得するまで作業を行う。
これが、コスト高になる理由です。
F1の車体になりますが、ネジ1本作るのに必要とする工程を説明した動画です。
ネジ1本でも、妥協しないクオリティ。
尊敬に値します。
出典:YouTube
デザインも価格が高くなる要因の1つ
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流れるように美しいデザインに「うっとり」してしまいます。
マクラーレンを始めスーパーカーは、デザインがとても大切です。
時速300kmで走ると、車は宙に浮いて地面に叩きつけられます。
宙に浮き、地面に叩きつけられる事を防ぐために、流体力学という学問を駆使してデザインされています。
車体が浮くことなく走れるようダウンフォースという車体を押し付ける力を発生させる。
しかし、空気抵抗を極限まで減らす。
この両者を両立させるため、莫大な時間と費用をかけて風洞実験やコンピュータシュミレーションを幾度なく行っています。
デザイン性と性能を両立させることは、簡単な事ではありません。
ピニンファリーナのような超が付くくらい有名なデザイン会社に、デザインをお願いすることは当たり前のこと。
デザイン性と性能を両立させるデザインが、価格が上がってしまう要因の1つです。
美しいモノには、人は価値を感じ惜しみなくお金を出しますしね。
最先端の素材
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一般の車と異なりスーパーカーの素材は、どれも最先端の素材で構成されています。
1gでも軽くするため、シャーシの素材はカーボンファイバーです。
熱伝導率を最大限に高めるために、ゴールドが使用される事も珍しくありません。
一般的なクルマは、価格をベースに素材を選んでいます。
それに対しスーパーカーは、軽さと強度という相反する項目を成立させるため、まだ世にあまり出ていない最先端な素材を使用するのです。
価格が高くなるのもうなずけます。
カーボンファイバーとは
クルマでは、CFRP(カーボン・ファイバー強化樹脂)のことを指します。
これは、さまざまな特性を持つ成分を組み合わせた複合材料の一種です
カーボンファイバーの引張強度は一般に3500MPa以上で、鋼の7~9倍。
引張弾性率は23,000~43,000MPaであり、スチールよりも高いです。
カーボンナノチューブを製作している動画です。
英語での説明なので、理解するのに少し苦労しますが、とても興味深い動画です。
出典:YouTube
公式サイトには価格が表示されていない
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余談になりますが、マクラーレンの公式サイトでは、販売価格が記載されていません。
販売価格が記載していない理由は、マクラーレンが販売する人を選んでいるからです。
つまり、お金をだせば誰でも買えるというわけではないという事です。
マクラーレンの本社に出向き面談を行ったり、過去に購入実績がある人だけに販売したりと厳しい審査基準があります。
その厳しい判断基準を満たした人だけがマクラーレンを購入できるのです。
「徹底的にこだわりて作り上げていったクルマだからこそ、その価値を本当に理解してくれる人だけに乗ってもらいた」といった、マクラーレンの気持ちが表れています。
マクラーレンで一番価格が安い車種は、お買い得?
マクラーレンP1GTRの金額は、億を軽く超えてきました。
では、マクラーレンが取り扱っている車種で一番価格が安いクルマはいくらなの?
こう思う事は、当然のことでしょう。
さて、どれくらいの価格なのでしょうか。
マクラーレンの中でのクラス分け
マクラーレンの中でクラス分けを行っていることは知っていましたか。
マクラーレンは、「アルティメットシリーズ」、「スーパーシリーズ」、「スポーツシリーズ」の3つクラスに分けています。
アルティメットシリーズ
名前の通りマクラーレン最上級クラスで、価格で言うと1億円以上の車種です。
アルティメットシリーズは、一応量産車ですが限定生産を前提で作成されています。
最高出力が1000馬力を超えるモンスターカーがラインラップされています。
スーパーシリーズ
マクラーレンの主力車種で、中核的なクラスです。
価格というと、3000万円以上の車種を指します。
スーパーシリーズの車種も、アルティメットシリーズと同様、カーボン製のシャーシが採用され、最高出力が600馬力以上のエンジンを搭載しています。
スポーツシリーズ
マクラーレンのエントリー車種で構成されていて、価格帯は2000万円以上です。
エントリーシリーズとはいっても、そこはマクラーレン。
最高出力が500馬力を超えるエンジンを搭載して、最高速度は時速300kmを超えてきます。
マクラーレン 540Cクーペ
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マクラーレンで一番価格が安い車種は、スポーツシリーズのマクラーレン 540C クーペです。
価格は、2188万円。
排気量3.8リットルのV型8気筒ツインターボのエンジンをミッドシップに搭載し、部品の30%をスポーツシリーズの専用設計としました。
車種名が示す通り、最大出力は540馬力。
0km/hー100km/hの加速は3.5秒、最高速度は328km/hだせます。
日常の使いやすさに重点をおいたデザインのおかげで、クルマの乗降の利便性が向上しました。
足回りは、新開発したサスペンションを搭載し、オンロードもサーキットでも高い操作性と洗練性を実現しています。
もし、街中でマクラーレンをみたら、マクラーレン540Cクーペかもしれませんね。
SPEC
排気量:3799cc
全長:4530㎜
全幅:2095㎜
全高:1202㎜
最高出力:540PS/7500rpm
最大トルク:55.1㎏f/6500rpm
重量:1350㎏
TM:7段AT
マクラーレン 540C クーペを外観だけではなく内部も詳しく解説した動画です。
後半では実際にマクラーレン 540C クーペを公道で走らせています。
出典:YouTube
番外編:「別世界」世界一高額な車、300SLR ウーレンハウト クーペ
世界で一番高額で取引された車種は、メルセデスベンツの300SLR ウーレンハウト クーペです。
300SLR ウーレンハウト クーペの取引金額を聞けば、途方にくれます。
300SLR ウーレンハウト クーペの取引金額は、1億3500万ユーロで、日本円で換算すると、約193億円です。
193億円分のお札を積み上げたら、どれくらいの高さになるのでしょう。
想像もつきません。
昭和の大スターが愛した車
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300SLR ウーレンハウト クーペは世界で2台しか生産されず、今から約70年前の1950年代に製作された旧車です。
開け放ったドアの形状が、羽ばたくカモメの羽のように見えるのでガルウィングという愛称が与えられました。
スーパーカーのステータスにもなっているガルウィングは、300SLR ウーレンハウト クーペから始まるのです。
日本では昭和の大スター石原裕次郎氏やプロレスラーの力道山氏が所有していました。
石原裕次郎氏や力道山氏が所有していたため、クルマファンだけではなく、日本中に300SLR ウーレンハウト クーペの名前が知れ渡りました。
300SLR ウーレンハウト クーペの紹介動画です。
ガルウィングがかっこよすぎます。
出典:YouTube
歴史的悲惨な事故
300SLRは9台製作され、9台中2台に特別なガルウィングを与えられました。
メキシコで開催されるカメラ・パナメリカーナという名称の公道レースに参加するために作成された特別な2台です。
この2台が、後に300SLRウーレンハウト・クーペとなるのです。
特別仕様の2台は、数々のレースに参加し、好成績を納めます。
好成績を納め続けることが出来たのは、1955年ル・マン24時間レースで起きたモータースポーツ史上最悪の大事故までは。
この動画を見れば、事故の詳しい内容が分かります。
出典:YouTube
事故で2台しかない300SLRの1台を失い、事故の責任を取らされメルセデスはモータースポーツ界から撤退するのでした。
メルセデスがモータースポーツ界に帰ってきたのは、事故後30年たった1985年です。
エンジニア?それともドライバー?ウーレンハウトという人物は
300SLR ウーレンハウト クーペの車名になっている、ウーレンハウトは実際に存在した人の名前です。
ウーレンハウトこと、ルドルフ・ウーレンハント(1906年~1989年)は、300シリーズの開発を指揮したメルセデスのチームエンジニアでした。
ウーレンハウトは、完璧主義で知られていました。
完璧主義者でないと、完璧なクルマは作れませんもの。
完璧主義者のウーレンハントは、ドライブテクニックも超一流であり、ドイツにあるニュルブルクリンクというサーキット場で、当時のトップドライバーに劣らないラップタイムをだしました。
モータースポーツ史上最悪の大事故でメルセデスがレース活動から撤退する事が決まり、このままにしておくと300SRLクーペはお払い箱になってしまいます。
そのことを悲しんだウーレンハウトは、300SLRクーペを普段のアシとして使うようになります。
これが300SLR ウーレンハウト クーペという車名になった理由なのです。
1950年代のメルセデスを象徴し、究極のレーシングカーであった300SLRウーレンハウト クーペ。
歴史的な経緯を考えれば、自動車史上最高の落札額は当然なのかもしれませんね。
「仰天‼」マクラーレン史上一番高い価格の車種はどれ?その理由とは:まとめ
まとめとしまして
- マクラーレン史上一番価格が高い車種は、億超え‼
- 「納得‼」価格が高くなる理由
- マクラーレンで一番価格が安い車種は、お買い得?
- 番外編:「別世界」世界一高額な車
をご紹介してきました。
マクラーレンのエントリーシリーズのマクラーレン540Cクーペでも、価格は2000万円代です。
日常生活レベルで判断すると、2000万円はとても高額な金額で、直ぐにだせません。
しかし、家などと同じ資産で考えると、2000万はそんなに高くない金額に思えてきます。
値段だけで「高い」「安い」の判断をしないで、モノの価値で「高い」「安い」の判断をする必要がありそうですね。