そのような疑問にお答えします。
メルセデス・ベンツのGクラスは、1979年に登場した歴史あるSUV。
その中でもg350ブルーテックは、環境に配慮したディーゼルエンジンを搭載したモデルです。
g350ブルーテックは、g350dのベース車として開発され、メルセデス・ベンツのディーゼル車の技術の粋を集めています。
しかし、g350ブルーテックの魅力は、それだけではありません。
どんな路面でも、快適で安全な走りを提供します。
さらに、高級感溢(あふ)れる内装や外装も魅力的です。
そこで今回は、g350ブルーテックの特徴や魅力を、初心者でもわかりやすく解き明かしていきます。
この記事を読んでわかること
g350ブルーテックとは、どの様なクルマか
ブルーテックとは、どの様なシステムか
ブルーテックを搭載したベンツのモデルの概要
g350ブルーテックに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。
g350ブルーテックの魅力に、きっと惹(ひ)かれるはずです。
目次
そもそもg350ブルーテックとは、どの様なクルマ?
g350ブルーテックとは、Gクラスのディーゼルエンジン搭載モデルの一つです。
他のGクラスと何が違うのでしょうか。
g350ブルーテックの性能や魅力について、詳しくご説明します。
g350dブルーテックは、ディーゼルエンジンを搭載したモデル
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
メルセデス・ベンツのGクラスには、23年ぶりにディーゼルエンジン搭載モデルが登場しました。
それがg350ブルーテックです。
日本では、2014年から販売が始まりました。
今までの5.5リットルV8ガソリンエンジンから脱却して、3リットルV6ターボディーゼルエンジンを搭載しています。
このエンジンは、パワーとトルクだけでなく、燃費や排出ガスも抜群です。
さらに、尿素SCRシステムを使ったブルーテックという環境技術も採用されています。
g350ブルーテックは、どんな路面でも安定した走行性能を発揮。
オフロード用の装備はもちろん完備されており、悪路や雪道でも安心して走ることができるでしょう。
一方、オンロードではサスペンションやブレーキなどが最新化されており、滑らかで快適なドライビングが楽しめます。
インテリアや装備も豪華で充実しており、革シートやウッドパネルなどの高級素材や、HDDナビゲーションやETCなどの先端機能が備わっています。
g350ブルーテックは、メルセデス・ベンツの最新のディーゼル技術とGクラスの歴史と伝統を結びつけたモデルです。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,530㎜×1,810㎜×1,970㎜ |
重量 | 2,510㎏ |
排気量 | 2,986cc |
エンジン | V型6気筒DOHCターボ |
燃費(JC08モード) | 8.5km/L |
g350ブルーテックについて、詳しく解説している動画です。
動画の内容を本文と照らし合わせると、g350ブルーテックの魅力や利点がより分かりやすくなります。
出典:YouTube
ブルーテックとは、有害を無害にする装置
では、ブルーテックとはどの様なモノなのでしょうか。
BlueTEC(以下ブルーテック)とは、メルセデス・ベンツが開発した環境に優しいディーゼルエンジンのことです。
ブルーテックは、尿素水溶液を使ってディーゼルエンジンが出す有害な窒素酸化物を水と窒素に変える技術を持っています。
この技術は、ヨーロッパの厳しい排ガス規制にも対応できるほど高性能です。
メルセデスベンツのブルーテックは、新しいエンジンに進化。
新しいエンジンは、軽くて強いアルミブロックを使って、燃費とパワーを向上させました。
2.0Lディーゼルエンジンは、低回転でもトルクが強くて、燃費は約10%UP。
3.0Lディーゼルエンジンは、排気側に特別なバルブ機構を付けて、300PS近いパワーと50kgf・mオーバーのトルクを出せるようになりました。
どちらのエンジンも、車種に合わせて最適な調整がされています。
つまり、ブルーテックは、環境に配慮しながらもディーゼルエンジンの性能を高める技術です。
「ブルーテックが必要な理由」それは、地球環境を守るため
ブルーテックは、なぜ開発されたのでしょうか。
それは、先程も少し触れましたが、地球環境を守るためです。
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて燃費が良く、CO2排出量が少ないというメリットがあります。
しかし、です。
ディーゼルエンジンは、窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)といった有害物質を多く排出するということが問題でした。
これらの有害物質は、大気汚染や人体への影響を引き起こす可能性があったのです。
例えば、窒素酸化物(NOx)
窒素酸化物(NOx)は、喉や気管、肺などの呼吸器に悪影響を及ぼし、最悪の場合ガンを発生させます。
環境面では、酸性雨、光化学スモッグ、オゾン層破壊の環境問題を引き起こす可能性があります。
そこで、これらの有害物質から大気汚染や人体を守るために欧州や日本では、ディーゼルエンジンの排出ガスに厳しい基準が作られたのです。
欧州では2009年からユーロ5基準が始まり、NOxの排出量はユーロ4基準の半分以下にしなければなりませんでした。
日本では2009年から平成17年基準が始まり、NOxやPMの排出量は平成14年基準の約90%減を求められています。
これらの厳しい規制に対応するために、メルセデス・ベンツはブルーテックエンジンを開発したのです。
ブルーテックエンジンは、尿素水溶液(AdBlue)を排気に入れることで、NOxを水と窒素に変える技術を使っています。
そして、PMを集めて燃やす技術も採用。
前者をSCRシステム(選択触媒還元システム)と言い、後者をDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)と言います。
ブルーテックの仕組みを解説している動画です。
化学反応は、高校以来久しぶりですね。
理解するのに少し時間がかかるでしょう。
出典:YouTube
g350dとの違い
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
メルセデス・ベンツのGクラスには、g350ブルーテック以外にもディーゼルモデルがあります。
その1つのモデルが、g350dです。
g350ブルーテックとg350dは名前がにていますが、実は同じエンジンだったのです。
ただし、2016年にエンジンがアップグレードされて、パワーや燃費が良くなりました。
その時に、名前もg350ブルーテックからg350dに変更したのです。
ブルーテックというのは、メルセデス・ベンツが開発したディーゼルエンジンの排出ガスをクリーンにする技術です。
しかし、です。
メルセデスベンツが開発した技術ブルーテックも時間がたつと他社も使うようになり、メルセデス・ベンツだけのものではなくなりました。
そこで、2016年以降はブルーテックという名前を使用しなくなったのです。
代わりに、メルセデス・ベンツはディーゼルエンジンの名前を〇〇dという形式に統一しました。
電気自動車の〇〇eやハイブリッドエンジンの〇〇hと同様に、エンジンの種類を明確にするためです。
ですから、g350ブルーテックからg350dへの名前変更は、エンジンの性能や品質とは関係なく、メルセデス・ベンツのブランド戦略として行われたのです。
g350ブルーテックの特別仕様車
g350ブルーテックは、特別仕様車がたくさんありました。
特別仕様車があるということは、当時はとても人気が高かったということです。
では、特別仕様のg350ブルーテックについて見ていきましょう。
35thアニバーサリーエディション
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
Gクラスの誕生から35周年を祝う特別なモデルが、g350ブルーテック35thアニバーサリーエディションです。
g350ブルーテックを基に、専用の装備とカラーで35年の歴史を表現しました。
外観は、AMGオーバーフェンダーとチタニウムグレーの18インチアルミホイールでスポーティさを強調しています。
内装は、チェストナットブラウンの本革シートで高級感と快適性を高めました。
ボディカラーは、マグネタイトブラックとポーラーホワイトの2色で、全国で200台の限定販売です。
この特別なモデルで、「Gクラス」の35年間の輝きと未来を感じてください。
35thアニバーサリーエディション を紹介した動画です。
g350ブルーテックと比べながら見ると、35thアニバーサリーエディションの装備の凄さが分かりますよ。
出典:YouTube
デジーノマヌファクトゥーアエディション
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
g350dデジーノマヌファクトゥーアエディションは、メルセデス・ベンツのGクラスに設定された特別仕様車です。
外装色は、カタログモデルにはない「マグマレッド」「デジーノミスティックホワイトII」「オブシディアンブラック」の3色から選べます。
それぞれ30台、70台、100台の計200台が限定販売されました。
エクステリアは、ブラックペイントの19インチAMG5スポークアルミホイールや、ブラックアクセントのパーツで引き締められています。
インテリアは、レッドステッチやレッドシートベルトなどの赤いアクセントが目を引くデジーノレザー内装です。
センターコンソールには、「デジーノマヌファクトゥーアエディション」のロゴ入りトリムが施されています。
豆知識
デジーノマヌファクトゥーアエディションとは、メルセデス・ベンツのカスタマイズプログラム「デジーノ」と、「工房」や「製造者」を意味するドイツ語の「マヌファクトゥーア」を組み合わせた名前です。
デジーノマヌファクトゥーアエディションを試乗している動画です。
g350dと比べると高級感はやや劣りますが、落ち着いた色合いとスポーティな装備で、個性的な魅力を持っています。
出典:YouTube
「g350dだけではない!」ブルーテックを搭載しているモデル
g350dだけが、ブルーテックを搭載しているわけではありません。
ディーゼルエンジンのモデルは、すべてブルーテックを使っています。
ブルーテックのモデルについて見ていきましょう。
A200d
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
A200dは、メルセデス・ベンツのAクラスで唯一、ディーゼルエンジンを搭載しています。
A200dエンジンは、2.0リットルの直列4気筒ターボディーゼルエンジン(型式:OM654q)で、CクラスやEクラス、GLEなどの高級車にも使われています。
ただし、A200dでは、最高出力や最大トルクを下げています。
そのおかげで、エンジンの回転がなめらかになり、燃費も良くなりました。
A200dがディーゼルエンジンを選んだ理由は、低速からでも強いトルクを出したかったからです。
ガソリンエンジンよりも、アクセルを少し踏むだけで加速できますし、高速道路では、低回転でも快適に走れます。
それに、振動や騒音も少なくなりました。
さらに、A200dはコンパクトで、小回りがききます。
狭いところやカーブでも、すいすい運転できますよ。
「運転に自信がないなぁ」という方にも、おすすめのモデルです。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,420㎜×1,800㎜×1,420㎜ |
重量 | 1,540㎏ |
排気量 | 1,949cc |
エンジン | 直列4気筒DOHCターボ |
燃費(WLTCモード) | 19.2km/L |
A200dの内外装を紹介している動画です。
A200dのデザインや機能について、動画を通して感じてみましょう。
出典:YouTube
B200d
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
新型Bクラスは、3代目になってスポーティーな雰囲気になりました。
全高を除けば、Aクラスとほぼ同じ大きさです。
フロントは「サメ顔」と呼ばれる鋭いデザインで、攻め気味の印象を与えます。
エンジンは、2.0リットルのターボディーゼル。
車の外からはディーゼル特有の音がしますが、車の中に入るととても静かです。
つまり、遮音性がとても良いのです。
遮音性が良いので、「何て言った?」と聞き返すことがなく、家族や友達と楽しく会話できるでしょう。
トランスミッションは8速のデュアルクラッチATで、実はガソリンモデルよりもギアが1段多いです。
室内の空間や使い勝手も、Eクラスと同じくらい広くて便利。
運転支援システムやインフォテインメントの装備も、高級モデルと同じように充実しています。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,425㎜×1,795㎜×1,565㎜ |
重量 | 1,550㎏ |
排気量 | 1,949cc |
エンジン | 直列4気筒DOHCターボ |
燃費(WLTCモード) | 18.4km/L |
B200dの内外装を紹介している動画です。
Bクラスでも、ベンツらしさは失われていません。
他のクラスにも負けないほど豪華な仕様です。
出典:YouTube
C220d アバンギャルド
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
「全モデル電動化」を掲(かか)げる新型Cクラス。
Cクラスの中でも、C220d アバンギャルドは「メルセデス・ベンツ初のクリーンディーゼルとマイルドハイブリッドの組み合わせ」を実現した先進的なモデルです。
エンジンとトランスミッション間に組み込まれた48VのマイルドハイブリッドユニットのISGは、エンジン始動時のディーゼル特有の振動や音を抑え、滑らかで快適な走り出しを可能にしました。
2L直4ユニットは、低回転域から豊富なトルクを発生し、6気筒エンジンに匹敵するパフォーマンスを発揮します。
9速ATは、シフトショックを感じさせないシームレスな変速を行い、多段化のデメリットを解消。
C220dアバンギャルドは、上質さと環境性能を両立した、新時代のディーゼル車です。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,751㎜×1,820㎜×1,438㎜ |
重量 | 1,640㎏ |
排気量 | 1,949cc |
エンジン | 直列4気筒DOHCターボ |
燃費(JC08モード) | 18.9km/L |
C220dアバンギャルドを試乗している動画です。
Sクラスに匹敵する高級感があります。
出典:YouTube
E220d Stationwagon Sports
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
E220d Stationwagon Sportsは、新世代の4気筒ディーゼルエンジン(OM654型)を搭載したモデル。
排気量は2リッターとなり、アルミブロックとスチール製ピストンの採用により、軽量化とコンパクト化が図られました。
シリンダーウォールには、「NANOSLIDE」という、特殊コーティングが施されています。
NANOSLIDEとは
カーボンスチールをプラズマ溶射してコーティングする技術。
摩擦抵抗を大幅に低減する効果があります。
NANOSLIDEは、ポルシェやAMG、新型「NSX」「GT-R」などの高性能車にしか採用されていないものです。
4気筒ディーゼルエンジンは、低回転域から豊富なトルクを発生し、9速ATとの組み合わせにより、快適でスムーズな走行性能を提供してくれます。
トップギアは非常に高い設定となっていますが、クルーズ状態からの加速やキックダウンも迅速かつ滑らかに行われます。
E220d Stationwagon Sportsは、ディーゼルエンジンの新たな可能性を示してくれるモデルです。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,960㎜×1,850㎜×1,465㎜ |
重量 | 1,890kg |
排気量 | 1,949cc |
エンジン | 直列4気筒DOHOCターボ |
燃費(JC08モード) | 20.0km/L |
E220d Stationwagon Sportsを紹介している動画です。
ベンツのEクラスと言えばセダンが代名詞ですが、ステーションワゴンも魅力的です。
出典:YouTube
S400d 4MATIC
この投稿をInstagramで見る
出典:Instagram
S400d 4MATICは、Sクラスのラインナップの中で最もエコノミカルなモデルです。
S400d 4MATICには、先代Sクラスの後期型から採用された「OM656」型の直列6気筒ディーゼルターボエンジンを搭載。
OM656型のエンジンは、ISGなどのハイブリッドシステムを持たない純粋なディーゼルエンジンですが、WLTCモードでの燃費は12.5km/リッターと、S500よりも約10%高い効率を誇ります。
S400d 4MATICは、Sクラスのベーシック・モデルと言っても、豪華な装備や機能が満載です。
例えば、ステアリングを切ると、反対側のシートが乗員の体を支えるサイド・サポート機能や、前席に標準装備されたマッサージ機能などがあります。
Sクラスらしい機能で、快適で安全なドライビングをサポートしてくれるでしょう。
SPEC
全長×全幅×全高 | 5,180㎜×1,920㎜×1,505㎜ |
重量 | 2,090kg |
排気量 | 2,,924cc |
エンジン | 3.0ℓ直列6気筒ディーゼルターボ |
燃費(WLTCモード) | 12.5km/L |
S400d 4MATICに試乗している動画です。
高級感溢れる内装、優雅な外装。
すべてがSクラスの名にふさわしいです。
出典:YouTube
【後悔しない選択!】初心者でもわかるg350ブルーテックの説明書:まとめ
まとめとしまして、
- そもそもg350ブルーテックとは、どの様なクルマ?
- g350ブルーテックの特別仕様車
- 「g350dだけではない!」ブルーテックを搭載しているモデル
を、紹介してきました。
地球や人体に優しいエンジンとして、g350ブルーテックは注目されてたことが分かりました。
しかし、g350ブルーテックはもう生産されていません。
ですが、メルセデスベンツには、ブルーテックの技術を引き継いだモデルがあります。
もし、選択肢に迷っているなら、ブルーテック搭載したモデルも候補に加えてください。
ブルーテックを搭載したモデルなら、ガソリンエンジンとは一味違うドライビングを楽しめるはずです。