そのような疑問にお答えします。
メルセデスベンツが誇るオフロード車。
ボックス型のフォルムにクラシカルな雰囲気がカッコいい車ですね。
普通のSUVに飽きてくると、Gクラスに憧れが出るのも無理はありません。
「乗ってみたい」そう思っても一般の人には大変高い壁があります。
ご存じの通り「価格が高すぎる!」というのが、障壁の正体です。
最低でも1200万円以上するGクラス、「いったいどんなお金持ちが乗っているのだろう」。
気になったので、国税庁のデータなどを参考に推測してみました。
この記事を読んだ後は、Gクラスオーナーの見え方が変わるかもしれませんよ。
目次
そもそもGクラスってどんな車?
Gクラスの男らしい無骨なデザインに虜になり、実際ルーツを知らないなんて人も意外と多いのではないでしょうか。
ということで、簡単に説明していきます。
メルセデスベンツが誇る、妥協のないクロスカントリーの代表モデルがGクラスです。
クロスカントリーというのは本格的な未舗装路を走る車で、大変頑丈な構造となっています。
1979年から発売され、日本国内での発売は1983年から開始されています。
軍のお墨付き
Gクラスはよく、「軍車両用に作られた」などと言われています。
しかし、実は民間向けに発表することを前提に開発されたといわれています。
ドイツのダイムラー・ベンツ社と、オーストラリアの主に軍車両を開発していたシュタイア・ダイムラー・プフ社との共同開発で誕生しました。
実際、各国の軍から高い評価を得ていましたが、正式に軍に採用したのはNATOでした。
その際に”ゲレンデ”や”ゲレンデヴァーゲン”という名前が付けられ、民間に転用する際に”ゲレンデ”の頭文字を取って”Gクラス”と名付けられたと言われています。
Gクラスの名称の由来ということです。
このように、軍との関係が切っても切り離せないのがGクラスですが、いったい何が軍事面において評価されたのでしょう。
大きく分けて3つの点において軍事面において優れていたからだと考えられます。
- 悪路走行性の高さ
- 頑丈さ
- 修繕しやすさ
特徴的な四角いフォルムは、実は頑丈さに優れており、修繕しやすい作りになっているのです。
また、妥協しないオフロード車を目指しただけあり、悪路走行に強い車となっています。
このような特徴があり、軍のお墨付きになったのです。
実は乗り心地は悪い?
もともとにしてオンロード(舗装路)を走るための車ではないため、Gクラスは走りにくいという定評があります。
例えば、ハンドルやブレーキ、アクセルなど様々な部分が重たく、ハンドルは左右に切った後手動で戻さなければなりません。
小回りも効きにくく、ドアも閉まりにくいため、「子供が閉めると大体半ドア」なんていう話も珍しくないのがGクラスです。
しかし、未舗装路などの悪路を恐れず走り抜ける走行性を持っています。
まさに、オフロード(未舗装路)特化の車ともいえるでしょう。
通常走行においてはデメリットが多いように感じますが、Gクラスオーナーは「扱いにくさも魅力の一つ」といいます。
通常の考え方でいくと、車には乗り心地の良さや快適性を求めがちです。
しかし、Gクラスはそういう価値観とは一線を画す存在ともいえるでしょう。
舗装路がほとんどである国内においては、実用性よりもロマンを求めるのがGクラスなのかもしれませんね。
Gクラスは超高級車!!
イメージ的に、どこかの社長さんなどのお金持ちが乗っている車がベンツ車ではないでしょうか。
余談ですが、私の勤務先の社長もベンツに乗っています。
Gクラスと比べると大変リーズナブルなCクラスではありますが、やはり高級車。
職場の駐車場でも大きな存在感があります。
話を戻しますが、Gクラスは日本の乗用車を何台も買えるほどの超高級車です。
それゆえに、「憧れはあっても買えない」、買う余裕がある家庭でも「家族が許してくれない」などといった自体にも陥りやすいのです。
新車価格は最低でも1200万以上
Gクラスの価格はグレードによって大きく変わってきます。
詳細は以下の通りです。
グレード | 価格 |
G350d | 1251万円 |
G400d | 1289万円 |
G550d | 1705万円 |
AMG G63 | 2218万円 |
Gクラス一台で乗用車数台買うことも可能な価格。
Gクラスのカッコよさは否定しませんが、正直なところ、庶民の私としては「お金持ちの気持ちは分からない」と感じてしまったのも事実です。
乗り心地は決して良くないことも考えると、「実用性の高い日本の乗用車で良い」と感じる方も少なくありません。
そのため、”ロマン”こそが最大の魅力かと私自身思っていました。
ですが、Gクラスの魅力は”ロマン”だけではなかったのです。
価値が下がらない車
Gクラスは”ロマン”だけではないと言いましたが、価値が下がらないという面でも優れているのです。
それどころか、価値が高まり購入時の価格を超えるようなモデルも存在します。
実際に中古車販売のサイトを見てみると、最高価格3500万円(執筆時)で販売されています。
1年落ちなどの新しい車を想像した方もいるかもしれませんが、実はその車は旧モデルの2代目Gクラスです。
2000万円台といった車も多数あり、中古車価格の高さを見せつけられます。
中古車価格の高さの理由が気になりますよね。
実は2代目Gクラスは販売期間が異常に長いのです。なんと1990年から2018年までの28年間という超ロングセラー。
通常6年程度でフルモデルチェンジをされることが多い中で、Gクラスの2代目は28年間大きなモデルチェンジをせずに売られてきました。
そのため、多きな見た目の差は少ないのですが、バリエーションが豊富で「〇〇年の〇色が欲しい」といった大変コアなファンも多くなっています。
根強いファンも多いため、中古車でも価値が高く、手放すときにも価値が下がりにくい車なのです。
私が調べた限りでは昭和62年の車が一番古いのですが、なんと559万円で販売されていました。
アルファードなどの高級ミニバンも狙える価格です。
「さすがは軍お墨付きの車」と言いたくなりますね。
Gクラスを無理なく購入できる年収は?
1200万円でも買えない超高級車Gクラス。
どのくらいの年収があれば無理なく購入できるのでしょうか。
一説によると、年収の半分くらいが無理なく自動車を購入できる目安だと言われています。
Gクラスの購入はキャッシュ?
Gクラスオーナーになる人の大半がローンを組むと言われています。
そのため、お金持ちで一括で購入できる財力がある人だけが購入しているわけではないと考えることができます。
ローンの限度額は年収や就業形態、勤続年数や過去の借り入れ状況など様々なものが要因になり変化します。
銀行などの金融機関においては融資の限度額は決まっています。
しかし、購入店で手続きできるディーラーローンにおいては、自身の年収を超える額でもローンを組むことが可能です。
このことから、無理をしてGクラスに乗っている人がゼロとは言えないことが分かります。
年収の半分が無理のない目安は本当か?
総支払額が年収の半分であれば、確かに無理なく購入できる事でしょう。
例えば400万円の年収なら、大体26万円程度の月々の手取り給料となります。
年収の半分は200万円です。
200万円の車を5年ローンで購入した場合、金利を無視すると年間40万円の支払いになります。
ひと月当たり33,000円程度の支払いとなるわけです。
ローン分を差し引いて23万円程度と考えると生活推移がよほど高くない限り現実的な支払いに感じますね。
さらに現実味を出すため、試しに年収レベルと乗ってる車を考えてみましょう。
400万円くらいの年収の方が乗ってる車がトヨタのシエンタ(新車価格195万円〜)と考えると、「確かに」と納得ができるのではないでしょうか。
しかし、自動車の購入にあたってローンを組む人の多くは頭金をある程度入れていたり、もともとの車を下取りに出すなどしてローンの総額を下げています。
なので、頑張って貯金した100万円を頭金に新車のヴォクシー(309万円〜)を購入するという場合も考えられます。
ローンを組むにあたっては年収の半分額くらいにすれば、生活レベルを下げずに購入できそうですね。
つまり、年収の半分までが無理なく購入できる目安という考え方は一理あるといえるでしょう 。
Gクラスオーナーは年収2000万円越えなのか?
Gクラスの新車価格は1200万円を超えています。
無理なく購入できる目安としては2400万円以上はなくてはいけません。
とんでもないお金持ちです(笑)
「実際そんな人いるのかしら?」と気になりますよね。
ということで、国税庁のデータなどから調べてみましたよ。
平均年収が2000万円を超える職業はない
お金を持っているイメージの職業といえば、医師や弁護士といったものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
転職サイトなどの情報によると、医師で平均年収が約1200万円、弁護士で約1000万円となっています。
専門資格の必要な航空機パイロットも約1200万円程でした。
年収の高さでいくと医師とパイロットは同程度であり、トップクラスの平均年収となっています。
平均的に年収2000万円を超えている職業は、実は日本には存在しませんでした。
そのような声が聞こえそうなので補足させてください。
あくまでも平均年収ですので、もちろんその枠に収まらない年収の方も世の中には存在します。
とはいえ、何かしらの専門的なスキルや資格がないことには2000万円を超える年収は難しいといえるでしょう。
年収2000万円を超える方は、何かしらの専門的な資格を持ち独立している場合に多いのではないかというのが私の結論です。
2000万円を超える年収の人はわずか0.6%
専門性の高い職業以外ではなかなか年収2000万円を超えることは難しいことは国税庁「令和3年 民間給与実態統計調査」からも分かります。
年収2000万円〜2500万円を超える人は全体のわずか0.3%。
年収2500万円を超える人においても全体のわずか0.3%となっています。
つまり、年間で年収2000万円以上稼ぐ人は全体の0.6%しかいないということです。
とはいえ、Gクラスを無理なく購入するにあたっては、個人ベースの年収で考える必要もありません。
世帯年収ベースで2000万円でも無理なくGクラスの購入ができることでしょう。
ということで、世帯年収が2000万円を超えている世帯にピントをあわせてみました。
結果はなんと、世帯全体の1.4%しかありません。
令和3年の国勢調査「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」によると、総世帯数は5583万世帯であるため約78万世帯が世帯年収2000万円を超えていることになります。
また、生活にゆとりを感じている世帯は総世帯の5%です。
個人の感覚に基づくものでもあるため、1200万円以上するGクラスを購入できる世帯がどの程度存在するのかは想像するほかありません。
しかし、決して無理なくGクラスを購入できる世帯は多くはないと言えそうです。
ネット上の声を散見していると、「家族に無理を言ってGクラスを購入した」なんていう書き込みも多く見られます。
以上のことも踏まえてベンツのGクラスオーナーの年収を推測すると、必ずしも年収2000万円を超えているとは言えないでしょう。
Gクラスに乗っている人の年収は2000万円超えの可能性!?:まとめ
一説として、年収の半分が無理なく車を購入できる目安と言われています。
目安通りにGクラスオーナーを当てはめると、最低でも2400万円以上の年収が必要になります。
ですが、実際年収2000万を超える世帯年収も1.4%です。
2400万円以上の年収ということは決して多くなく、ある程度無理をしたり貯金を頑張って購入しているのではないかと思います。
しかし、日本の平均年収が400万円代と考えると、高年収であることは間違いないでしょう。
「ちょっと無理をしてでも欲しくなる魅力がGクラスにはある」これは疑いようのない事実と言えるでしょう。