そんな疑問にお答えします。
誰もが知る超高級腕時計ブランドのロレックス。
高品質で使い勝手がよく、資産価値が高いことから、人気モデルは手に入れづらい状況が続いています。
そんなロレックスですが、どこの国で作られたブランドかご存知でしょうか?
ロレックスは「スイスのブランド」だと思っている人が多いと思います。
しかし、もともとの創業は違う国だったのです。
この記事では、「ロレックスが作られた最初の国はどこなのか」を知るべく、その歴史にフォーカスしていきます。
ほかにも、ロレックスの出荷国が知れる「国番号」についてや、実は知らない「ロレックスの豆知識」についてもご紹介しますよ。
読み終わったころには、あなたはロレックス通となり、周囲から一目置かれることでしょう。
目次
ロレックスってどこの国のブランドなの?
「ロレックスはどこの国のブランドか?」と聞かれると、多くの人は「スイス」と答えるでしょう。
確かに現在のロレックス本社は、スイスのジュネーブに位置しています。
しかし、ロレックスの創業者である「ハンス・ウィルスドルフ」は、スイスにロレックス本社を設立する前に、イギリスで会社を立ち上げていたのです。
それではその歴史について、詳しくご紹介します。
1900年
ハンス・ウィルスドルフは、スイスの貿易会社である「ラ・ショー・ド・フォン」へ入社。
この会社は時計の輸出業などを行なっており、ハンス・ウィルスドルフは事務員として勤務していました。
そしてこの会社で時計の知識や経営方法を学び、経験を積んだことで、ハンス・ウィルスドルフは自身で時計の輸出業を行うことにしたのです。
1905年
ハンス・ウィルスドルフは、イギリスのロンドンに「ウィルスドルフ&デイビス社」という、時計商社を設立。
この会社では主にムーブメントの発注を行い、たくさんの時計を製造、販売していました。
ただ製造、販売していくだけでなく、ムーブメントを発注している「エグラー社」に改良点を伝えることで、どんどんその品質が上がっていったのです。
そうして商売は上場していましたが、次にぶつかった壁が「ケース」の品質問題。
ムーブメントは高品質になったものの、それを搭載するケースが低品質のままでは、商品の価値を落としかねません。
そこでハンス・ウィルスドルフは、さまざまな会社が製造しているケースを検討し、「オイスターウォッチカンパニー」のケースを使うことに決めたのです。
これが今では有名な「オイスターケース」と呼ばれるものですね。
ムーブメントとケース、どちらも自社で製造するのではなく、他社のものを使用して時計を作ることで、効率よく高品質で精度の高い時計を販売することができたんです。
この経営方法、当時はかなり珍しかったスタイル。
ハンス・ウィルスドルフが経営者として凄腕だったことがわかりますよね。
1915〜1919年
そしてついに、スイスのジュネーブに移転し、「ロレックス株式会社」を設立しました。
なんでイギリスからスイスに移転したの?
そう思った人も多いはず。
これにはイギリス政府が時計に対してかけていた関税が関係しています。
というのも、当時時計にかけられていた関税は、33.3%ほど。
とても高い関税ですよね。
ハンス・ウィルスドルフは、この高い関税がネックになると感じ、関税が安いスイスへと移転させたのです。
また、スイスが当時高級時計のシェア率1位を獲得していたことも、スイスへの移転を決めさせた大きな理由です。
現在の「ロレックス本社」が設立されるまでに、このような歴史がありました。
確かに「ロレックス株式会社」を設立したのはスイスですが、もともとの創業がイギリスのロンドンだったことがわかりましたね。
知ってる? ロレックスの出荷国がわかる【国番号】
「国番号」とは、ロレックスのギャランティー(保証書)に書いてある3ケタの数字のことを指します。
この数字によって、そのロレックスがどこの国から出荷されたものなのかがわかるということですね。
そこで以下の表に、国番号と出荷国をまとめてみました。
ただしこれはロレックスが公式で出しているものではありませんので、参考程度にご覧ください。
010 | スイス | 321 | チェコ共和国 |
012 | スイス | 322 | ハンガリー |
013 | スイス | 323 | スロベニア共和国 |
014 | スイス | 325 | セルビア共和国/モンテネグロ共和国 |
015 | スイス | 330 | ロシア |
017 | スイス | 338 | モンゴル |
021 | スイス | 381 | トルコ |
022 | スイス | 385 | トルコ |
023 | スイス | 400 | 香港 |
024 | スイス | 402 | グアム |
025 | スイス | 408 | ソウル |
026 | スイス | 410 | 日本 |
027 | スイス | 413 | 韓国 |
028 | スイス | 430 | シンガポール/ ブルネイ/インドネシア |
031 | スイス | 431 | マレーシア/タイ |
032 | スイス | 440 | 台湾 |
033 | スイス | 500 | インド |
036 | リヒテンシュタイン公国 | 501 | インド |
037 | スイス | 505 | パキスタン |
039 | スイス | 507 | インド |
044 | スイス | 513 | ネパール連邦民主共和国 |
045 | スイス | 514 | バングラデシュ |
061 | スイス | 516 | ネパール連邦民主共和国 |
062 | スイス | 526 | バーレーン |
100 | ドイツ | 527 | 中東 |
110 | フランス | 529 | サウジアラビア |
112 | フランス | 531 | サウジアラビア |
113 | フランス | 532 | サウジアラビア |
119 | フランス | 533 | クウェート |
120 | オーストリア | 536 | アブダビ |
121 | オーストリア | 537 | ドバイ |
122 | オーストリア | 538 | オマーン |
123 | オーストリア | 539 | オマーン |
124 | オーストリア | 542 | イラン |
125 | オーストリア | 548 | イスラエル |
126 | オーストリア | 551 | イエメン |
127 | オーストリア | 565 | インド |
128 | オーストリア | 573 | インド |
130 | ベルギー/ルクセンブルグ | 578 | インド |
133 | オランダ | 581 | パキスタン |
134 | オランダ | 595 | インド |
135 | オランダ | 601 | モロッコ |
136 | オランダ | 605 | チュニジア |
137 | オランダ | 612 | エジプト |
138 | オランダ | 634 | コンゴ |
150 | スペイン | 655 | モーリシャス共和国 |
160 | 英国 | 668 | ケニア |
170 | イタリア | 680 | 南アフリカ共和国 |
181 | イタリア | 700 | カナダ |
189 | イタリア | 710 | アメリカ |
200 | ギリシャ | 720 | メキシコ |
201 | マルタ共和国 | 722 | メキシコ |
202 | トルコ | 733 | ホンジュラス共和国 |
204 | イタリア | 737 | コスタリカ |
205 | キプロス共和国 | 741 | バハマ国 |
207 | ギリシャ | 742 | バミューダ諸島 |
208 | ギリシャ | 752 | ジャマイカ |
210 | ポルトガル | 754 | キューバ |
212 | ポルトガル | 756 | ドミニカ共和国 |
213 | ポルトガル | 757 | カリブ海諸島 |
215 | ポルトガル | 758 | バージン諸島 |
216 | ポルトガル | 759 | タークス諸島 |
217 | ポルトガル | 760 | バルバドス |
218 | ポルトガル | 761 | アンティル諸島/アルバ |
226 | デンマーク | 762 | アルバ |
228 | デンマーク | 764 | グアドループ島 |
231 | デンマーク | 765 | アンティグア |
233 | デンマーク | 766 | セント・マーチン |
235 | デンマーク | 767 | ケイマン諸島 |
236 | フィンランド | 768 | パナマ共和国 |
237 | アイスランド | 770 | ベネズエラ |
241 | ノルウェー | 771 | ボゴタ |
242 | ノルウェー | 780 | ブラジル |
243 | ノルウェー | 781 | チリ |
246 | ノルウェー | 786 | ボリビア |
253 | ノルウェー | 790 | アルゼンチン |
262 | スウェーデン | 801 | 中国 |
265 | スウェーデン | 802 | 中国 |
267 | スウェーデン | 803 | 中国 |
268 | スウェーデン | 810 | オーストラリア/ニュージーランド |
270 | スウェーデン | 818 | フィリピン |
271 | スウェーデン | 828 | 台湾 |
272 | スウェーデン | 838 | 中国 |
273 | スウェーデン | 842 | ニュージーランド |
283 | フィンランド | 871 | ハワイ |
284 | ノルウェー | 872 | アラスカ州 |
286 | フィンランド | 873 | グアム |
291 | フィンランド | 874 | 香港 |
298 | フィンランド | 888 | 香港 |
311 | ポーランド | 900 | 日本 |
312 | ポーランド | 902 | 在独陸空軍生活品販売業務 |
317 | ブルガリア共和国 | 905 | ナポリ統連合軍司令部 |
318 | スロバキア共和国 | 906 | Natex(NATO空軍基地内売店) |
320 | チェコ共和国 | 907 | ラインダーレン(NATO司令部) |
この表を見てもわかる通り、ロレックスはさまざまな国から出荷されているんですね。
ロレックスはモデルや年式によって、その価値が大きく左右されることが多いです。
しかし、ロレックス本社があるスイスから出荷されているものも、とても人気となっています。
ロレックスの年式についてはこちらをチェック▼
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知らなきゃ損!?ロレックスの年式がわかればこんなメリットが!
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中古専門販売店で保証書などを見る機会があれば、ぜひチェックしてみてくださいね。
これで完璧! ロレックスの豆知識
ここまで、ロレックスを創業した国や国番号など、少しマイナーなところをご紹介してきました。
ここからは、さらにロレックス通を極めるため、ロレックスの豆知識をご紹介します。
ロレックスはどうして王冠マークなのか
ロレックスのマークといえば「王冠」ですよね。
王冠は「王様」や「トップ」という言葉を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
そんなイメージになるようなブランドにしたいという想いから、ロレックスのマークに王冠を採用したのではないかと言われています。
また、王冠のマークが「5つの山」になっていることから、時計を作っている職人の「手の形」を表しているのではないかという話もありますよ。
ロレックスとは何語なのか
今では世界に馴染んでいる「ロレックス」という言葉ですが、そもそも何語なの?と気になっている人もいるのではないでしょうか。
この「ロレックス」という言葉、なんと造語なんです。
ロレックスの創業者であるハンス・ウィルスドルフが「上品かつ、ヨーロッパのどんな言語でも発音しやすい言葉」として命名しました。
ロレックスにはボーイズサイズが存在する
ロレックスにボーイズサイズがあることがご存知でしょうか?
実はこのボーイズサイズ、メンズサイズよりもひとまわり小さいモデルのことをいいます。
一般的なメンズサイズは36〜44mm程度ですが、このボーイズサイズは30〜35mmほど。
そのため、小柄な男性はもちろん、女性もつけやすいサイズになっています。
このことから、日本では「ユニセックスモデル」ともいわれていますよ。
ロレックスのレディースモデルといえば?
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ロレックスをつけている人は圧倒的に男性が多いですよね。
しかしロレックスには、レディースモデルも存在します。
ロレックスのレディースモデルといえば、「デイトジャスト」が人気。
サイズは26〜28mmほどで、華奢な女性でもつけやすいサイズ感です。
さらに、メンズモデルにはないカラーや装飾がついており、女性ファンからも大きな支持を得ていますよ。
6時位置にある「SWISS MADE」の意味
ロレックスは、モデルによって6時の位置に「SWISS MADE」という文字が刻まれているものがあります。
これは以下の3つの条件を満たしている場合のみ、刻まれるもの。
- ムーブメント全体の50%以上がスイスで製造されていること
- スイスで組み立てが行われていること
- スイスで製造者による検査が行われていること
この3つに当てはまることで、初めて「スイスメイド」であると証明されるんですね。
ロレックスはどこの国のブランド? これであなたも愛好家の仲間入り:まとめ
今回は、ロレックスが誕生した国について、詳しくご紹介しました。
ロレックス本社がスイスにあるということを知っている人は多いですが、そもそもの創業がロンドンだったということを知っている人は多くありません。
さらに、ロレックスの出荷国がわかる国番号や王冠マークの由来、あまり知られていないボーイズサイズなど、マイナー情報もお伝えしました。
ロレックスの歴史を深く知ることで、さらにロレックスの魅力がわかったのではないでしょうか?
ぜひこの機会にロレックス愛をどんどん深め、ロレックス愛好家に仲間入りしましょう。
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