そのような疑問にお答えします。
メルセデスベンツのゲレンデというと、大きくて頑丈な車体が特徴ですね。
オフロードでも安定した走行性能を発揮するだけでなく、街中でも目立つ存在感を持っています。
しかし、ゲレンデにはかつて小さくてコンパクトなモデルもありました。
その小さいゲレンデは、軽やかな走りと取り回しの良さが魅力だったのです。
ですが、その分後席や荷物スペースが狭かったり、乗り心地や快適性が劣っていたので、日本では小さいゲレンデはあまり人気が出ず販売は低調でした。
そして、小さいゲレンデは2001年に生産を終了してしまったのです。
そこで今回は、メルセデスベンツのゲレンデの小さいモデルについて、詳しくご紹介します。
この記事を読んでわかること
現行のゲレンデの大きさ
小さいサイズのゲレンデ、G320の特徴
小さいサイズのゲレンデだけではなく、競合車種の小さいサイズのSUVも紹介しています。
小さいサイズのゲレンデと、他のメーカーの小さいサイズのSUVとを見比べながら読み進めてみて下さい。
それぞれの魅力や特色が、際立って見えますよ。
目次
ゲレンデのサイズは、どれくらい?
ベンツのゲレンデとは、どのくらいの大きさなのでしょうか?
ゲレンデのサイズが分からなければ、大きさの比較もできません。
では、今売られているゲレンデのサイズを確認してみましょう。
G350d
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G350dは、メルセデスベンツの最新のディーゼルエンジン「OM656」を搭載したゲレンデのエントリーモデルです。
OM656のエンジンは、直列6気筒3.0Lで、286psの高出力と600Nmの大トルクを誇ります。
低回転域からすぐにトルクが出るので、アイドルからアクセルを踏むと、電気自動車にも劣らない加速感を得られるでしょう。
しかも、高速走行時にも余裕のパワーと静かさがあり、快適なドライビングを楽しめます。
ディーゼルエンジンの特長である低燃費性能も素晴らしく、WLTCモードで9.9km/Lという数値を達成しました。
G350dの外観は、Gクラスの歴史を感じさせる四角いフォルムに、現代的なデザインのヘッドライトやグリルなどが施されています。
どんな道でも走り抜ける自信と、オーラが感じられるスタイリングです。
運転席に座れば、ほぼ垂直なAピラーが視野を確保し、開放的なコクピット空間が広がります。
インストルメントパネルやセンターコンソールは最新のデジタル技術で作られており、使いやすさや快適さが向上しました。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,660mm×1,930mm×1,975mm |
重量 | 2,500kg |
排気量 | 2,924cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
G400d
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G400dは、Gクラスの中でも高性能なモデルです。
G400dは、G350dと同じ直列6気筒3.0Lディーゼルエンジン「OM656」を使っていますが、コンピュータで出力を最適化して、330psの高出力と700Nmの大トルクを実現しました。
低回転域から豊富なトルクが出るので、アクセルを踏んだ瞬間から驚くほどの加速感があります。
ディーゼルエンジンのメリットである低燃費性能も素晴らしく、G350dと比べて若干落ちてしまいますが、WLTCモードで9.7km/Lという数値を達成しています。
G400dは、G350dと比べて装備面でも優れています。
外装色は、G350dで選択可能な色に12色の有償カラーが追加され、計24色から選べるようになりました。
ハンドル位置はG350dが右ハンドルのみであるのに対し、G400dでは左ハンドルと右ハンドルの両方が設定可能です。
さらに、「G manufaktur(Gマヌファクトゥーア)プログラム」という特別なオプションも用意されています。
G manufakturは、車の色や形や素材などを自分の好みに合わせてカスタマイズできるプログラムです。
例えば、シートやドアの素材をレザーや木材、金属などから選んだり、インテリアやエクステリアのデザインを変更したりすることができます。
G400dは、G350dではできなかったカスタマイズを可能にしたモデルです。
クロスカントリーをディーゼルエンジンで楽しみたいというGクラスファンにとって、理想的な選択肢と言えるでしょう。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,660mm×1,930mm×1,975mm |
重量 | 2,500kg |
排気量 | 2,924cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
G500
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G500は、Gクラスの中で唯一のガソリン車です。
外観は、先代モデルを踏襲(とうしゅう)しつつも、内装や装備は最新のものに刷新されました。
ダッシュボードやショルダーラインは低くコンパクトになり、オフロード走行時の視界確保に優れています。
室内空間は拡大され、オフロード車と思えないほど快適性が高まりました。
アルミハイブリッド構造を採用し、車体重量が約170kg軽減。
車体重量が軽減されたおかげで、加速性能や操縦性能、燃費も向上しました。
ハンドル位置は左ハンドル仕様のみですが、「G manufaktur」プログラムで外装色や内装素材などを自由にカスタマイズできます。
燃費についても、G500はガソリン車としてはかなり優秀です。
G500の燃費は、WLTCモードで7.4km/L。
この重量級のSUVでこの燃費を出せるのは、エンジンやトランスミッションの効率化や車体重量の軽減などの技術的な進化のおかげですね。
もちろん、燃費を気にする方にはディーゼル車の方がおすすめですが、ガソリン車ならではのV8エンジンの鼓動やサウンドを楽しみたい方にはG500がぴったりです。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,660cm×1,930㎝×1,975mm |
重量 | 2,450㎏ |
排気量 | 3,982㏄ |
駆動方式 | フルタイム4WD |
AMG G 63
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AMG G63は、4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、585psの最高出力と850Nmの最大トルクを誇ります。
このパワフルなエンジンにより、0-100km/h加速は驚異的な4.5秒という数字を叩き出しました。
外観は、Gクラスの伝統的なデザインを踏襲(とうしゅう)しながらも、AMGのスポーティさや個性を際立たせています。
サイドには「V8 BITURBO」のロゴが入ったフェンダーフレアやサイドパイプが存在感を示し、リアにはAMGパフォーマンスエキゾーストシステムの大径マフラーが迫力を与えます。
22インチのAMGクロススポークフォージドホイールや、ナイトパッケージなどのオプションも魅力的です。
内装は、高品質と快適さを両立したもの。
ダッシュボードには2つの12.3インチの高解像度ワイドディスプレイを搭載。
ワイドディスプレイから、インストゥルメントパネルやインフォテインメントシステムを操作できます。
ジェットエンジンをイメージしたエアコン吹き出し口や、アナログ時計などもインテリアのアクセントとなっているのです。
シートはAMGエクスクルーシブパッケージで本革仕様にすることができ、色やデザインも豊富に選べます。
AMG G63は、オフロードでもオンロードでも優れた性能を発揮する最強のSUVと言えるでしょう。
その確かな信頼性と揺るぎない価値観は、40年以上にわたって多くのファンに支持されています。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,665mm×1,985mm×1,975mm |
重量 | 2,530kg |
排気量 | 3,982㏄ |
駆動方式 | フルタイム4WD |
G320は、ゲレンデ史上もっとも小さいサイズ
結論から述べると、現行のゲレンデより小さいサイズは、G320のショートです。
では、G350dやG500と比べるとどんな違いがあるのでしょうか。
それぞれのサイズや性能について、詳しく解説していきます。
G320ショートボディ
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1995年から2004年まで製造された2代目(W463型)は、現行のGクラスにも通じるデザインや性能を持っています。
2代目Gクラスには、エントリーグレードとしてG320がありました。
このモデルは、3.2リットルのV6ガソリンエンジンを搭載し、パワーと燃費のバランスが良かったのです。
G320には小回りの利くショートや、屋根を開けて風を感じられるカブリオレという2ドアモデルがありました。
どちらも5速ATでスムーズに走行でき、オフロードでも街中でも活躍していたのです。
インテリアはレトロな雰囲気を残しつつも、高級感と機能性を兼ね備えていました。
G320ショートは、現行のGクラスよりもコンパクトで軽快でありながら、希少性が高く価値が高いです。
日本に正規輸入された2代目Gクラスのうち、ショートは全体の10%に満たないほど少なく、街中で見るのはごく稀のこと。
G320ショートは、Gクラスの歴史と伝統を堪能できる一台です。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,040mm×1,810mm×1,965mm |
重量 | 2,150kg |
排気量 | 3,190cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
G320ショートを解説している動画です。
内装は、現行のGクラスに比べてシンプルで機能的。
オフロードでの走行性能を重視していたことが伺えます。
出典:YouTube
G320ロングボディー
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G320はショートボディーだけではなく、ロングボディーもあります。
どちらかというと、ロングボディーの方が人気が高いですね。
ロングボディーは、ショートボディーより450㎜も長く、7人乗りシートを備えていました。
なぜ、G320にはロングボディーもあったのでしょうか?
それは、Gクラスのいろんな魅力をたくさんの人に伝えるためです。
Gクラスはもともと軍用車として作られたので、オフロード性能や耐久性がすごく優れていたことは誰でも知っていますね。
ですが、乗り心地や高級感はお世辞でも良いと言えませんでした。
そこで、1990年に新しいモデルになって、乗り心地や高級感を改善。
車体も大きくしました。
その際に、広い車内や荷物スペースが欲しい人のために、ロングホイールベースのモデルを作ったのです。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,490mm×1,810mm×1,970mm |
重量 | 2,280㎏ |
排気量 | 3,190cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
G320ショートとG320ロングを見比べている動画です。
G320ショートとG320ロングは、外観だけでなく、内装や走行性能も異なります。
この動画を見れば、その違いがはっきりとわかるでしょう。
出典:YouTube
現行のゲレンデとサイズ見比べてみると
では、現行のゲレンデのエントリーモデルG350dとサイズを見比べてみましょう。
サイズをまとめた表は、次の通りです。
全長×全幅×全高 | G350d | G320ショート | G320ロング |
重量 | 4,660mm×1,930mm×1,975mm | 4,040mm×1,810mm×1,965mm | 4,490mm×1,810mm×1,970mm |
排気量 | 2,500kg | 2,150kg | 2,280㎏ |
駆動方式 | 2,924cc | 3,190cc | 3,190cc |
フルタイム4WD | フルタイム4WD | フルタイム4WD |
G350dとG320ショートを見比べてみると、G350dの方が大きいことがわかりました。
G320ショートが小さいと言った方が、正しいかもしれませんね。
「ゲレンデだけでは無い」小さいサイズのライバル車
他のメーカーのオフロード車もコンパクトなモデルを出しています。
ゲレンデと比べると、どれくらいサイズが違うのでしょうか。
いくつかのライバル車と、比較をしてみましょう。
ディフェンダー/ランドローバー
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ディフェンダーは、ランドローバーのオフロードSUVです。
1948年に誕生したランドローバーシリーズの系譜を受け継ぎ、1990年からディフェンダーと名付けられました。
ディフェンダーは、3種類のボディタイプがあります。
「90」は、ショートタイプで5人乗り
「110」は、ロングタイプで5人乗りか7人乗り
「130」は、2022年から登場で8人乗りのモデル
都会のスタイルにも合うディフェンダー90は、先進的なデザインが目を引きます。
ショートオーバーハングで、街中でもスムーズに走れ、冒険心をくすぐります。
ディフェンダー90に搭載されるエンジンは、2.0リッター直列4気筒のガソリンターボ・エンジンだけです。
ランドローバーが独自に開発したインジニウム・エンジンは、重い車体でも軽快に走ることができます。
バックや駐車もディフェンダー90なら楽々です。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,510mm×1,995mm×1,970mm |
重量 | 2,100㎏ |
排気量 | 1,995cc |
駆動方式 | フルタイム4WD |
ディフェンダーを紹介している動画です。
オフロードだけでなく、街中でも個性を発揮しています。
出典:YouTube
T-ROC/フォルクスワーゲン
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フォルクスワーゲンのT-Rocは、フォルクスワーゲンのコンパクトSUVで、T-Crossよりもひと回り大きなサイズ。
ゴルフと同じプラットフォームを採用しています。
T-Rocのディーゼルエンジンは、7速DSGというトランスミッションと組み合わされています。
DSGとは
デュアルクラッチトランスミッションという技術で、2つのクラッチを使ってギアチェンジを素早く行うことができるシステム。
オートマチックモードとマニュアルモードを選べるので、ドライバーの好みや走行状況に合わせて走り方を変えることができます。
T-Rocは、新しいデザインと最新の装備で生まれ変わりました。
カラフルなカラーと流れるようなクーペスタイルで、街中でも目立つ存在感を放ちます。
質の高いインテリアで作られ洗練された車内空間は、快適さと上質さを兼ね備えています。
長距離ドライブでも感じられるダイナミックな加速力と高速安定性は、T-Rocの走行性能の高さを証明。
一度乗れば、もっと刺激的な毎日が始まることでしょう。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,250mm×1,825mm×1,570mm |
重量 | 1,430㎏ |
排気量 | 1,968cc |
駆動方式 | 4WD |
T-Rocを紹介している動画です。
ゲレンデと比べると、T-Rockのコンパクトさが際立ちます。
ゲレンデは大きすぎると感じる方には、このサイズ感がちょうどいいかもしれません。
出典:YouTube
ミニクロスオーバー/MINI
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ミニクロスオーバーは、小型SUVの中でも最高の選択肢です。
コンパクトなボディに5人の乗員と、荷物を収容できる広さと機能性を備えています。
MINIの特徴である高性能なターボ・エンジンや4輪駆動システムを搭載しており、どんな路面でもスムーズに走行できるでしょう。
ミニクロスオーバーは、MINIのラインナップの中で一番大きく、一番冒険的なモデル。
運転席に座れば、あなたの目の前には無限の可能性が広がります。
街中でも山道でも、あなたの気分に合わせてドライブを楽しんでください。
ミニクロスオーバーは、近い将来、電気自動車(EV)も発売される予定です。
「クロスオーバー E」と「クロスオーバー SE ALL4」の2種類のEVが用意されており、後者はMINI初の4WDのEVとなります。
出力はそれぞれ191hpと313hpで、バッテリー容量は64.7kWhです。
充電一回で約450km走れるという優れた燃費性能も魅力です。
SPEC
全長×全幅×全高 | 4,315mm×1,820mm×1,595mm |
重量 | 1,680kg |
排気量 | 1,995㏄ |
駆動方式 | 4WD |
ミニクロスオーバーを紹介している動画です。
全編英語ですが、言葉は分からなくても何を伝えようとしているのかは大体理解できます。
出典:YouTube
ベンツゲレンデの小さいサイズが明らかに!キーワードは「ショート」:まとめ
まとめとしまして、
- ゲレンデのサイズは、どれくらい?
- G320は、ゲレンデ史上もっとも小さいサイズ
- 「ゲレンデだけでは無い」小さいサイズのライバル車
を、紹介してきました。
ゲレンデ史上最も小さいサイズは、G320ショートだとわかりました。
都会での運転に便利なコンパクトなG320ショートと、オフロードでも快適に走れる高性能なゲレンデ。
どちらも魅力的な車ですが、あなたの運転するシーンや目的に合わせて選んでください。
あなたの運転するシーンや目的に合わせて選べれば、それが最適な一台になるはずです。