そのような疑問にお答えします。
先に結論をお伝えすると、新車でアルファードが買えなくなってしまったためです。
新車が買えなくなったことで、中古車に需要が流れたと考えることができます。
現状プレミア価格でもあるアルファードですが、価格の高騰は今年度中に落ち着くと言われています。
その理由を
- 新車が買えなくなってしまったワケ
- 兄弟車のヴェルファイアの近況
- 価格が上がっているグレード
- 各年式の残価率
以上4つの視点からアルファードの価格高騰について見ていきます。
- アルファードの購入を悩んでいる方
- お持ちのアルファードの売却を考えている方
そのような方にオススメの記事となっています。
目次
アルファードがオーダーストップのワケは新型?
2022年6月より、現行アルファードはオーダーストップとなりました。
つまり、現行モデルのアルファードを手に入れる手段は、中古車から購入するほか無くなったのです。
結果として、中古車価格は高騰し現在ではプレミア価格での取引も珍しくありません。
そう思うのも無理はないでしょう。
見出し通りで恐縮ですが、理由は新型アルファードの発表を控えているからなのです。
新型アルファード発表は目前!?
様々な自動車メディアで、2023年中に発表されると言われています。
時期は各社様々な予想を立てており、5月や8月などといった予測をされています。
2022年の6月にオーダーストップとなりおおよそ1年となるタイミングとなっています。
トヨタ側からの発表はないため、正確な発表時期は不明という点には注意が必要でしょう。
「中古車でも良いから手に入れたい」となるくらい人気の車なら、「売れるだけ売ったほうが儲かる」と思うのが普通でしょう。
ですが、トヨタ側としてもやむを得ない事情があるのです。
実はオーダーストップの前から、納車が大幅に遅れています。
車種により様々ですが、2〜3か月の遅れであれば良い方で、半年や1年以上といったケースも多く見られているのが現状です。
つまり、納車が遅れることで新型の発表と被ってしまう可能性が高くなります。
新型の販売開始が始まってから、注文していた車が納車ということになれば苦情にもつながりかねない事態です。
それを避けるためには、現行モデルの生産をストップするほかなかったと見ることができます。
納車遅れはトヨタだけではない
納車遅れはトヨタに限ったことではありません。
各自動車メーカーでも同様に納車遅れが問題になっているのです。
その理由はメディアでも耳にするようになった半導体不足です。
新型コロナウイルスの影響や、ウクライナ戦争といった社会情勢の影響を強く受けている一つが半導体です。
半導体とは電気を半分だけ通す物質ですが、電気で制御するものが多数ある自動車においては死活問題といえます。
車を作ろうにも部品が足りない、作りたくても作れないそんなジレンマにあるのです。
レクサスブランドにおいては、新型RXを抽選販売にして対応せざるを得ないなど、半導体不足は自動車業界の大きな足かせになっています。
日産やホンダなど、トヨタ以外でも同様に納車遅れが起こっている事実があります。
トヨタだけに目を向けると、最低でも2か月は納車が遅れることが予測されています。
車種によっては半年、1年以上も考えられています。
私の知り合いの話を持ち出すと、新型ヴォクシーを注文したものの納車は3か月後、4か月後とだんだんと先延ばしになりました。
そして、最終的には8か月後の納車になったというエピソードもあります。
納車の目途を付けるためには、オーダーストップは確かな方法と言えるでしょう。
兄弟車であるヴェルファイアは買える?
現行アルファードのオーダーストップで、「兄弟車であるヴェルファイアに需要が流れるのでは?」と思われた方もいるのではないでしょうか?
結論を先にお伝えすると、ヴェルファイアも同時期にオーダーストップとなっています。
面白いことに、ヴェルファイアは中古車価格が高騰するようなことは起きていません。
「アルファードと境遇は変わらないのに何故だろう?」と思いましたが、答えはシンプルでした。
アルファードに比べて、ヴェルファイアは人気が圧倒的に低かったのです。
もともとはアルファードよりも人気を博していたヴェルファイアですが、2018年のマイナーチェンジで大きく状況が傾いたと言われています。
マイナーチェンジで車の顔つきが変わってしまったのです。
言うなれば、ヴェルファイアは整形に失敗し、アルファードの方がイケメンになったというところでしょう。
個人的には人気絶頂期のヴェルファイアの顔つきはカッコよかったので、少なからず憧れのある車でした。
今の正直な感想を述べるなら、「アルファードの方がカッコよく高級感も上」と感じています。
兄弟車の内どちらかを選ぶように言われたら、迷わずアルファードの方を選ぶと確信するほどです。
私の主観が多くて申し訳ないのですが、感覚は世間と大差なかったようです。
実際にヴェルファイアの人気は低く、数種類あったグレードも整理されてしまった状況です。
またご存じの方も多いかと思いますが、トヨタ車の販売体制が変わり、どこの店舗でも自由にトヨタ車を買えるようになりましたね。
その影響は強かったようです。
人気のあるアルファードが勧められやすく、ヴェルファイアは陰に隠れていくような形になったことも要因です。
結果としてアルファードとヴェルファイアには大きな差が開いていってしまったのです。
今ではヴェルファイアが生産終了されるなんていう話も浮上していますが、元ファンとしては再復活を願うばかりです。
現行アルファードで人気のグレード
現行アルファードの人気グレードは”SCパッケージ”と”エグゼクティブラウンジS”の2種類があります。
どちらもハイブリッド、ガソリンともに人気があります。
中古車で価格が付きやすく、売却を検討しているのなら高額買取を期待できるモデルとなっています。
それぞれどのような点が人気につながっているのか見ていきましょう。
SCパッケージの魅力
簡単に人気の理由を挙げるのであれば、SCパッケージの魅力は「コストパフォーマンスの高さ」でしょう。
新車価格は468万円とトヨタが誇る高級ミニバンとしては比較的リーズナブルです。
しかし、標準装備を考えると「この値段でいいの?」と思えてしまう程です。
まず外装に着目すると、エアロ付きのグレードとなっています。
高級感やデザイン性の向上、エアロが付くだけで車の印象はガラッと変わりますね。
内装に着目すると、ブラックの合成革のシートに木目調のデザイン。
ブラックに木目調の組み合わせは、一気に高級感を高めます。
さらにセカンドシートもVIP仕様。
エグゼクティブパワーシートというシートが採用されています。
リクライニングがスイッチで操作でき、足をゆったりと伸ばすことのできるオットマンもスイッチ操作で使用できます。
スイッチ操作で好みの座り心地を作り出せるのです。
それだけではなく、快適温熱シートが採用されており、ヒーターが内蔵されているので座面や背もたれを温めてくれます。
もちろん一人掛けソファーで、ドリンクホルダーもついており、ゆったりとドライブを楽しめるグレードとなっています。
エグゼクティブラウンジSの魅力
圧倒的高級感こそが、エグゼクティブラウンジsの魅力でしょう。
新車価格も742万円とVIP価格。
その価格に恥じぬ高級感がエグゼクティブラウンジSにはあります。
外装はエアロ付きでカッコいいのですが、それ以上に内装が豪華。
シートは本革採用となっており、まさにVIPのための内装です。
木目調はもちろんのことながら、セカンドシートはエグゼクティブパワーシートよりも上質のエグゼクティブラウンジシートを採用しています。
エグゼクティブパワーシートにできることはすべてできるのはもちろん。
シートの幅はやや大きくなっており、よりゆったり座れるようになっています。
アームレスト部分には、リクライニングやオットマンのスイッチが配置され、引き出して使用できるテーブルもあります。
ノートパソコンくらいなら簡単に収まるので、外出先でパソコンを使用する方にはピッタリでしょう。
快適すぎて運転をしたくなくなる恐れがあるグレードとなっています。
歴代アルファードの残価率
初代アルファードから、現行モデルのアルファードまでそれぞれ残価率を見ていきましょう。
「残価率ってなに?」と思われた方のために説明します。
簡単に言うと、車にどれだけの価値が残っているかをパーセンテージで表したものです。
数値が大きいほど高い価値があると判断でき、時には100%を超えてしまうようなこともあります。
計算の方法も難しくはありません。
買取価格÷新車価格×100(%)
以上の式から求めることができます。
例を挙げると、新車価格300万円の車が150万円で買い取られたとしましょう。
この場合、150÷300×100(%)で残価率50%ということができます。
新車価格が同様で、買取価格が330万円となるような場合は、330÷300×100(%)で残価率が110%といえます。
残価率が100%を超えるような場合はプレミア価格で取引されていると捉えていいでしょう。
車の買取価格を知る方法
愛車の本来の買取価格を知るには、見積もりに出すほかありません。
しかし、同グレード、同年式など条件を絞ることでいくらで買い取られているのか大体の相場を調べることは可能です。
具体的には中古車買取店のサイトを見ると確認できます。
とはいえ、以下の場合には買取価格がわかりません。
- 年式が古い
- 最近の買取実績がない
このような場合には、中古車販売価格から買取価格を想像するほかありません。
想像とはいっても、ある程度現実の数値に近づけたいですよね。
そのためには、中古車には利益や経費がどのくらい販売価格に加算されているのか知る必要があります。
中古車の原価はいくら?
中古車は一般的に10〜20%の利益が出るように販売されています。
もちろん、お店ごとに売り方は違います。
しかし、どこでも共通しやすい傾向として、長期間車を保持することを避けることが挙げられます。
自動車はサイズが大きいので、何台も保持すると保管場所に困るという事情を抱えています。
「少しでも高く売る」というよりも、「少しでも早く売る」回転率を意識した販売が行われています。
では、中古車の原価とはなにか。
それを理解するには、買取した車が再び私たち消費者に回るまでの過程を知る必要があります。
これはあくまでも一例ですが、一般的な販売ルートは以下の流れです。
- 買取専門店が私たちから車を買い取る
- オートオークションに出品される
- オートオークションで落札した自動車を中古車販売店で販売する
つまり、中古車の原価とは基本的にはオートオークションで買取した金額ということになります。
ですが、一般的にはこの流れだとしても、必ずしもオークションを経由する必要はないのです。
自社で買取し自社で売ることで、中間マージンが発生しない分安く売ることができますよね。
実際そのような形を取っている会社もあります。
中古車の販売価格から買取価格を想像するのであれば、中間マージンが発生しない状況を想定し計算するとおおよそのイメージがつきます。
要するに、販売価格から利益分を取り除けば良いということになります。
10%の利益が出るのなら、計算式としては、「販売価格÷1.1=買取価格」。
20%なら「販売価格÷1.2=買取価格」となります。
売れ残った中古車はどうなる?
中古車の販売価格から買取価格を出すにあたって、注意しなければならない点があります。
それは、「販売価格ー買取価格=利益」ではないということです。
車が売れた場合には”売上”になります。
”売上”には当然ながら原価や経費も含まれています。
”利益”とは”売上”から原価や経費を引いたものになります
では経費はどのような時に多くかかってしまうのでしょう。
答えは、なかなか売れないときです。
売れずに残ることは会社側からしてもリスクです。
保管場所のスペースをとり、維持費などの経費がかさんでいきます。
そのため回転率の悪そうな車、つまりあまり人気のない車の場合には、あらかじめ経費分を多く含んだ販売価格とすることがあるのです。
結果として、販売価格の60%程度が買取価格になるケースもあります。
そのような場合の計算式としては「販売価格÷1.6=買取価格」となります。
初代アルファード(10系)の残価率
初代アルファードは2002年から2008年まで販売されていました。
一番新しくても2008年車、つまり15年落ちの車となります。
10年10㎞が廃車の目安といわれる中古車業界において、すでに廃車となった車も多くあることが想像できますね。
ここ最近の買取実績もほとんどないため、中古車の販売価格から見ていくほかありません。
当然すぐ売れる可能性は極めて低いので、今回は販売価格の60%程度を買取価格として計算していきます。
実際販売台数も少ないのですが、その中でも比較的価格が高く台数も多い”AS プラチナムセレクションⅡ”で残価率を見ていきます(新車価格は329万円)。
中古車販売価格は90万〜32万円。
計算すると、買取価格は56万〜20万円程であると考えることができます。
残価率でみると17%〜6%となります。
また、廃車の可能性も高いため、価格が付いたとしても上記程度の残価率であると考えるべきでしょう。
2代目アルファード(20系)の残価率
2代目アルファードは2008年〜2015年まで販売されていました。
最低でも8年落ちの車となります。
そのため、年式によっては廃車も十分考えられるモデルです。
中古車販売台数は少なくはありません。
しかし、最近の買取実績は少なく、残価率を導き出すには中古車の販売価格から見ていく必要があります。
現行モデルが大人気のため、2代目アルファードの回転率は低いことが予想されます。
そのため今回も販売価格の60%程度の買取価格と想定します。
2代目アルファードの中でも高額で販売されている”240S”というグレードで見ていきましょう(新車価格は348万円)。
233万円から54万円で販売されています。
買取価格は146万円〜34万円程度と見ることができます。
残価率は42%〜10%となります。
価格には年式や走行距離といった車の状態が大きく影響しています。
状態が良ければ買取価格も期待できるモデルといえるでしょう。
現行モデル(30系)の残価率
中古車市場において、とにかく盛り上がっているのが”SCパッケージ”です(新車価格は468万円)。
人気車種ということもあり、最近の査定額なども確認ができます。
査定額を基に残価率を見ていきましょう。
すべての年式を含めると、600万〜250万円という査定額がついています。
残価率で見ていくと、128%〜53%となります。
差が大きく出ていますが、残価率には年式と走行距離数が大きく関わっています。
というのも、最高査定額の車は1年落ちの車であり走行距離数も2400㎞とほぼ新品同様です。
もう少し細かく見るため、5年落ちをベースに残価率を見ていきましょう。
5年落ちまでの車の場合、600万円〜365万円の査定が出ています。
残価率をみると、128%〜80%となっています。
5年落ち以降の車に絞ると、395万円〜250万円の査定額が出ています。
残価率は84%〜53%となっています。
古い年式であると8年落ちの車もある中で、50%以上の残価率を残しているのです。
このことから、アルファードにはプレミア価格が付いているだけではなく、価値が落ちにくい車だということが分かります。
残価率から想像できること
今後新型アルファードの発表が始まると、当然ながら現状のプレミア価格は無くなるでしょう。
とはいえ、十分高い残価率を維持できるのでは無いかと思います。
そもそもアルファードという車種自体が価値が下がりにくいということが、残価率から見えるためです。
モデルチェンジを受け、さらには現在8年落ち以上の2代目アルファードですが、最高40%程度の残価率が期待できます。
さらに、現行モデルでは古くなっても50%程度の残価率を有しています。
このことから、プレミア価格がない年式のモデルでも、高い残価率が残されていることが分かるかと思います。
アルファードという車種自体が、現在の中古車事情を無視しても、高い残価率を誇る車ということができるでしょう。
また、昨今の半導体不足の影響が新型にも必ず及ぼされることはほぼ確実です。
早く車を乗り換えたいという方には、現行のアルファードの方がニーズに叶うことも考えられます。
そのような事情も加味すると、新しい年式のアルファードにはプレミア価格に近い価値が残るかもしれませんね。
アルファードの中古車価格が高騰しているのは今だけ!?4つの視点から考察:まとめ
現行アルファードの価格高騰の裏には、”強い人気”と”希少性の高さ”という存在がありました。
そのような価格の高騰状態も、新型アルファードの発表までとなっていることがわかったかと思います。
現行アルファードを中古車で手に入れたいと考えている方は、もう少しだけ購入を待つことをオススメします
理由は二つ。
- 新型発表後は中古車価格は下がる
- 現在はプレミア価格であり割高
反対に、少しでも高く売りたいのであれば、今がラストチャンスかもしれません。
数か月後には新型が発表となり、プレミア価格は終わってしまうかもしれませんよ。
とはいえ、人気車種のアルファードです。
プレミア価格はなくなれど、今後とも高い価値を残します。
「まだ乗りたい車がない」そのような時には、現行アルファードを大事に乗り続けるのも良い選択です。
いっそのこと、新型アルファードとの乗り換えるのはいかがでしょう?
ネット上の声を見ていると、全体的に期待度が高くヒット車になることはほぼ間違いなでしょう。
つまり、新型アルファードも価値の高い車になることが予想できます。
価値の高い車や、そのような車を選ぶ方法は下の記事でも触れています。
気になる方はチェックしてみてくださいね。