そんな疑問にお答えします。
ロレックスは100年以上の歴史を誇る、高級腕時計ブランドです。
特にデイトナやサブマリーナーなどは多くの人から人気を集めており、常に入手が困難であるほど。
そんなロレックスの腕時計ですが、愛用していくうえで避けて通れないのが「ゼンマイ切れ」による故障です。
ゼンマイ切れはロレックスの故障原因第1位といわれており、実際に私も何度か経験しています。
でも愛用しているロレックスがいきなり動かなくなったら、驚きますよね。
そこでこの記事では、ゼンマイ切れの原因やゼンマイが切れた場合の症状、ゼンマイ切れが起こった場合の対応などをご紹介します。
目次
腕時計のゼンマイってなに?どんな役割があるの?
ロレックスに限らず、機械式時計と呼ばれる時計には、必ずゼンマイが組み込まれています。
ゼンマイは機械式時計を動かすための動力源となっており、「香箱(こうばこ)」という部品に入った状態で腕時計の中に収められています。
腕時計の動力源ということは、つまり車でいうとエンジンのようなもの。
エンジンが故障すれば車が動かなくなるのと一緒で、ゼンマイが壊れると機械式腕時計も動かなくなってしまうというわけです。
これが機械式時計のゼンマイです。
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引用:インスタグラム
機械式時計に使用されているゼンマイは、細長い金属をぐるぐるを巻いた状態。
これが伸縮することで、時計の針を動かしています。
ゼンマイ切れが起こる原因ってなに?
ゼンマイは機械式時計の動力であり、切れてしまうと時計は動かないということを知っていただけたかと思います。
では、なぜゼンマイが切れてしまうんでしょうか?
その原因は、ズバリ「金属疲労」によるもの。
ゼンマイは時計の針を動かすために、伸びたり縮んだりする動きを繰り返しています。
しかもゼンマイを収めている香箱の中はかなり狭く、特に縮んだときは固く絞ったような状態になっています。
そのため金属に強い負荷がかかり、ある日突然切れてしまうというわけですね。
なので、ゼンマイはいわゆる「消耗品」であることを知っておきましょう。
ゼンマイの金属疲労は基本的に経年劣化によるものですが、個体によっては寿命が短いものもあります。
そのため「新品なのにすぐゼンマイが切れた」、「修理に出したばかりなのにまたゼンマイが切れた」などということが起こってしまいます。
これは予測できることではありませんので、寿命の短いゼンマイに当たってしまったと思うしかありません。
ゼンマイが切れたときってどんな症状が出るの?
愛用しているロレックスが急に動かなくなったら、ゼンマイ切れを疑う人が多いでしょう。
しかし「本当にこれはゼンマイ切れ?」「もう直らないような故障だったらどうしよう」と心配になる人もいるはず。
そんな不安を解消するために、こちらではゼンマイ切れが起こったときの主な症状をご紹介します。
秒針がピクピクする、秒針が逆回転する
これは、ゼンマイの中央付近が切れたときに起こる症状です。
ゼンマイは中央が1番負荷がかかる場所であり、ゼンマイ切れの7割は中央付近で起こっています。
急に秒針がピクピク動いたり、一瞬秒針が逆回転したりした場合には、ゼンマイ切れが原因だと考えられます。
時計がまったく動かない
秒針や長針、短針がまったく動かなくなってしまった場合も、ゼンマイ切れが原因だといわれています。
この場合はゼンマイの中心から離れた場所で切れてしまったときに起こる症状で、駆動力が針に伝わらなくなっている証拠です。
ゼンマイを巻き上げても手応えがない
これはゼンマイがどの部分で切れても起こる症状といえます。
通常ゼンマイを巻き上げるときには「巻いている」という手応えを感じますよね。
ですがゼンマイが切れてしまうと、巻いている感覚がなく、ただスルスルと空回りしているだけのような状態になります。
自転車でいうと、チェーンが外れたままペダルを漕いでいるような感覚です。
ゼンマイ切れが起きたときはどうするの?
ゼンマイ切れが起こってしまった場合は、すぐに修理に出しましょう。
1度切れてしまったゼンマイを元に戻すことはできません。
修理に出して、新しいゼンマイと交換してもらう必要があります。
ロレックスの修理をお願いできるのは、正規店か民間の腕時計修理専門業者の2つ。
ロレックスの正規店に依頼する
ロレックスの正規店に修理を依頼するうえでの1番のメリットは、やはり安心感があること。
正規店であるというだけで信頼性もありますし、大切なロレックスをなんの心配もなく預けることができますね。
ただし正規店の場合、民間の修理業者に比べると、修理価格が高くなる傾向にあります。
低価格で修理してもらうことよりも、安心感を優先したいのであれば、ロレックスの正規店に依頼しましょう。
民間の腕時計修理専門業者に依頼する
民間の腕時計修理専門業者に依頼すれば、正規店に依頼するよりも価格を抑えることができます。
そのため安心感よりもコスパを重視したい場合は、民間の修理専門業者に依頼するのがおすすめ。
ただし適当な業者に依頼するのではなく、信頼できると思える業者を探して依頼しましょう。
ちなみに
正規店と修理専門業者、どちらに依頼した場合でも「オーバーホール」が必要となります。
▼オーバーホールについてはこちらで詳しく解説しています。
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ロレックスの寿命は伸ばせる?!鍵を握るのはオーバーホール!
続きを見る
オーバーホールはゼンマイの交換代とは別に料金がかかってきますので、そちらも知っておきましょう。
ロレックスを長年使うにはどうしてもメンテナンス代がかかってしまいますが、そうしてでも使いたいほど、ロレックスには魅力があるということですね。
ほかにもある!ロレックスの故障原因
ロレックスの故障原因の多くはゼンマイ切れによるものです。
しかしほかにもロレックスの故障原因はたくさんあります。
突然故障してしまっても焦ることのないよう、ここからはゼンマイ切れ以外の故障原因で起こる症状をご紹介します。
時計がまったく動かない
ゼンマイ切れの症状としてもご紹介しましたが、油切れや歯車の摩耗(こすれて消耗してしまうこと)でも、時計が動かなくなることがあります。
これは定期的なメンテナンスであるオーバーホールを行い、油をさすことで防ぐことができるもの。
油切れを予防すれば歯車やゼンマイへの負担を減らすことができ、結果的にロレックスを長く愛用することができます。
時計の進みが激しい、または遅れる
時計が異常に早く進んだり遅れたりする場合は、磁気帯びが原因と考えられます。
磁気帯びは、ロレックスをパソコンやスマホ、電子レンジなどの電子機器の近くに置いておくことで起こります。
これは日常生活で気をつけていれば防ぐことができるので、ロレックスを保管しておく場所に注意しましょう。
時刻を合わせることができない
ロレックスの時刻を合わせることができない原因は、時刻を調整するリューズに問題があるか、時計の内部に問題があるかのどちらかです。
もしリューズを巻いた感覚がいつもと違う場合や、うまく巻けないという場合には、時計内部のゼンマイやネジ山に劣化があると考えられます。
これは普段からリューズを巻くときに力を入れすぎないようにすること、ゼンマイなどの劣化を防ぐため、高温の場所にロレックスを置かないように注意すると防ぐことができます。
ガラス(風防)の中が曇ってしまう
ガラスの中が曇ってしまうのは、時計の内部に水分が入ってしまっていることが原因と考えられます。
時計内部に水分が入ると、部品が錆びてしまい、取り返しのつかないことになってしまう可能性も。
ガラスにヒビが入っていたり、時計のパッキンがゆるんでいたりすると、知らず知らずのうちに内部に水分が入ってしまいます。
ガラスの中に曇りの症状がある場合は、すぐに修理依頼に出しましょう。
ロレックスのゼンマイ切れはこんな症状!知ればなにも怖くない!:まとめ
まとめ
- ゼンマイは時計を動かす動力源
- ゼンマイ切れの原因は金属疲労によるもの
- ゼンマイが切れたら動かなくなったり、ゼンマイが空回りしたりする
- ゼンマイ切れが起きたら修理に出そう
- ゼンマイ切れ以外にも故障原因はある
ロレックスのゼンマイ切れは、愛用者であれば誰もが通る道。
そのため、突然ロレックスが止まってしまっても焦る必要はありません。
長く愛用するためにも、3年に1度はオーバーホールに出して、メンテナンスをすることが重要です。
この記事を参考に、ロレックスの故障による症状を知り、適切な対応をしてくださいね。